「Raspberry Pi 2」をイジリ倒す(基礎編2) HD対応とX Window Systemの起動:ラズパイ2で遊ぼうぜ(3/3 ページ)
前回は「Raspberry Pi 2」へのNOOBSによるインストールから起動までを紹介した。今回は基礎編の最後として、Raspberry Piのコンソール画面の日本語化に加えて、もう少し先、ハイビジョン対応とX Window Systemの起動までを追っていきたい。
コンソールの解像度を変更する
Raspberry PiとディスプレイとはHDMIで接続して利用するのが一般的と思われるが、デフォルトでは解像度が1280×720ピクセルなど低く設定されている。フルハイビジョン対応のディスプレイを使っている場合は、1920×1028まで解像度を上げることができる。
まずはコマンドラインから以下のように入力する。
$ sudo nano /boot/config.txt
ここ出ててくる「nano」は、Windowsのメモ帳のようなテキストエディタだ。ここから「uncomment to force a specific HDMI mode(this will force VGA)」という項目にある「hdmi_group」「hdmi_mode」の値をそれぞれ「2」と「82」にセットすればよい。これで1080pに対応した画面へと変更される。
hdmi_groupにはCEAとDMTという2つの規格に沿った設定が可能だが(CEA=1、DMT=2)、CEAはTV出力をするとき、DMTはPC用ディスプレイに出力するときに設定する、と考えてよい。つまり今回は、PC用ディスプレイで1080pを出力する設定、という意味になる。hdmi_modeの値はこちらのサイトを参考にしてほしい。
X Window Systemを起動してデスクトップ環境を利用する
Linuxの「X Window System」は、WindowsやMacのようにGUIでの利用を可能とするものだ。起動するにはシェルから「startx」とすればよい。Linuxをいじったことがある人ならおなじみのコマンドだろう。Raspberry Piには「LXDE」というデスクトップ環境が提供されている。
LXDEを起動した画面。タスクバーにはファイルマネージャーやコンソール画面を起動するアイコンもある。左のイチゴアイコンをクリックするとメニュー表示が可能。「ゲーム」という項目には「Minecraft」も用意されている
これでひと通りデスクトップ環境の設定までどうやらこぎ着けた。次回はWindows PCなどとリモート利用する方法について紹介していこう。
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