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桜の花の落ちるスピード「秒速5センチメートル」は正しいのか?:流体力学で検証(1/3 ページ)
桜がきれいな季節ですね。“あのアニメ”を見て死にたくなった人も、どうぞご覧ください。
桜が咲くシーズンになると、新海誠監督のアニメーション作品「秒速5センチメートル」を思い出すという方がきっといると思います。作中に出てくる桜の映像は幻想的でため息が出るほどきれいです。
同作品は主人公・遠野貴樹の幼少期から社会人になるまでを描いた3話の短編アニメーションで構成されています。貴樹自身の恋や、彼に恋した女の子たちなどを描いています。公開された当時は、二度とやり直せない青春時代を悔いすぎてか、あるいは自分自身の過去と違いすぎてか、「死にたくなった」という人も続出したとか(!?)。
この作品の1話「桜花抄」は小学生の貴樹と、彼の初恋の女の子である篠原明里が、桜咲く通学路を仲良く歩いているシーンでスタートします。そこで、「ねえ、秒速5センチなんだって。桜の花の落ちるスピード。秒速5センチメートル」という作品タイトルにもなっている明里のせりふが出てきます。
さて明里が言うように、桜の花びらが「秒速5センチメートル」で落ちるというのは、果たして本当なのでしょうか?
そういうわけで、今回はMONOistの解説執筆者である伊藤孝宏さんにシミュレーションによる検証をお願いしました。伊藤さんは流体工学、音・振動工学の専門家(工学博士)です。さあ、どんな結果になったのでしょうか。
編集部注:
・公開日がたまたま4月1日ですが、検証内容はウソではありません。念のため……。
・以降のページに話の内容に触れる記述があります。
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