超小型モビリティから考える未来、 学生からアイデアを大募集:電気自動車
電気自動車普及協議会は「国際学生EV超小型モビリティデザインコンテスト 2015」に関する記者説明会を開催。超小型電気自動車(EV)のデザインの他、具体的な使用方法の提案やコミュニティとの関わり方など、インフラとして捉えたEVの未来に対するアイデアを募る。2015年4月1日より参加チームを募集する。
電気自動車普及協議会(APEV)は2015年3月30日、東京都内で「国際学生EV超小型モビリティデザインコンテスト 2015」に関する記者説明会を開催した。同コンテストは学生チームを対象に、超小型電気自動車(EV)のデザインを募るというもの。国土交通省が定める超小型モビリティの適合規格に沿った車両デザインを提案する必要があり、さらに具体的な使用方法の提案やコミュニティとの関わり方など、インフラとして捉えたEVの未来に対するアイデアも求められる。
同コンテストの開催は、2013年に開催された第1回に続く2回目となる。参加対象となるのは18歳以上の学生で構成(2人以上)された学校単位のチームで、1校から複数のチームが参加することも可能だ。第1回は日本国内から20校27チーム、海外から7校7チームが参加した。
学生チームは1次審査に向けて「EVの未来の姿についての提言文章」「車両コンセプト文章」「手書きもしくはCADで制作したアイデアスケッチ」の3つを提出する必要がある。明快であること、オリジナリティ、将来の実現可能性などが審査の基準になるという。審査委員は、フェラーリのデザインなどで知られる工業デザイナーの奥山清行氏、日産自動車でデザインを統括するチーフクリエイティブオフィサー(CCO)の中村史郎氏、建築家の安藤忠雄氏、レーシングドライバーの井原慶子氏、アーティストの河口洋一郎氏、APEV 代表理事の田嶋伸博氏の6人が務める。
優秀賞に選ばれた学生チームは2015年10月29日に開幕する「東京モーターショー2015」で作品を発表する機会の他、著名デザイナーとの交流会やEVを使った旅行など「EVに関する特別な体験」が提供されるという。また、優秀作品にはコンテストのスポンサー企業である丸紅情報システムズから3Dプリンタで製作した超小型EVの模型が贈られる
2015年4月1日にコンテストの特設ホームページが開設される予定で、同日より参加チームの募集も開始する。応募の締め切りは同年5月29日までだ。コンテストの説明を行った田嶋氏は「日本から優れたデザイナーを輩出したい」と意気込みを語った。
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