ニュース
銅板の3分の1の質量で剛性は損なわず。高剛性軽量樹脂シート:FAニュース
積水化学工業は、グラフェンライクカーボンを配合した「高剛性軽量樹脂シート」を開発した。強化樹脂シートを外層、ポリオレフィンフォームを中間層にした3層積層シートで、軽量性と高剛性を両立した。
積水化学工業は2015年2月25日、グラフェンライクカーボンを配合した強化樹脂シートとポリオレフィンフォームから成る積層シート「高剛性軽量樹脂シート」を開発したと発表した。
高剛性軽量樹脂シートは、グラフェンライクカーボンを配合した強化樹脂シートを外層とし、ポリオレフィンフォームを中間層とする3層積層シート。積層構造を採用したことで軽量性と高剛性を両立。鋼板の3分の1の重量でありながら、鋼板と同等の剛性を備える。
また、主成分が熱可塑性樹脂のため、炭素繊維強化樹脂やガラス繊維強化樹脂と異なり、通常のプラスチックスのようにプレス成形などの熱成形も容易にできる。
用途に応じた幅広い品質設計が可能で、例えば剛性重視グレードでは、目付量3500g/m2でシート厚み10mm以下、弾性勾配750N/cm/5cmのスペックになるという。
同社では今後、住インフラ材や船舶・航空機・鉄道の車輌・輸送など、さまざまな分野に用途を広げるとしている。さらに、量産化の技術開発を進め、2015年夏をめどに開発品のサンプルを供給する予定だ。
FAメルマガ 登録募集中!
MONOist FAフォーラムのメールマガジンの配信を2014年7月よりスタートしました。FAニュースをはじめ、産業用ロボット、インダストリー4.0、PLCや産業用ネットワーク、制御システムセキュリティなど注目の話題をまとめてお届けしています。
ぜひ、メルマガ配信のご登録をお願い致します。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- CFRPの知財マップ/炭素繊維で世界シェア7割を占める日本企業の知財勢力図は?
炭素繊維強化樹脂(CFRP)の原料として注目を集める炭素繊維(CF)。その世界市場の7割を日本のメーカーが握っている。CFRPとCFの知財動向をチェックする。 - “サウンド”で体感するレクサスのFモデル
トヨタ自動車はカスタムカーの展示会「東京オートサロン2015 with NAPAC」で「LEXUS(レクサス)」の専用ブースを展示。“音”をコンセプトにしたという同ブースでは、「レクサスRC F」をベースとするレーシングカー「レクサスRC F GT3 Concept」と「レクサスRC F CCS Concept」の2台のコンセプトカーが披露された。 - 技術革新には勇気が必要――デザインファイナル
今回はデザインファイナル5校の車両設計のポイント、デザイン審査委員長の小野氏のコメントなど紹介 - 平たいポメラ DM100の薄型・軽量設計の軌跡
これまでのポメラと大きく形状が変わった、平たい「DM100」。その機構設計も大きく変わった。その薄型・軽量設計の貴重な資料を大公開。