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自動運転の最大の課題は「人とクルマの関係性」自動運転技術(2/3 ページ)

自動車技術会が開催したイベントで、日産自動車 電子技術開発本部 IT&ITS開発部 ITS開発グループ シニアスタッフの赤津洋介氏が「Active Safety Systemの現状と未来」をテーマに、先進運転支援システムや今後の自動運転システム開発の方向性について語った。

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リスクのレベルをどう管理するのか

 セーフティ・シールドはリスクの度合いに応じて、ADAS機能を分類する。ではこの“リスク”の大きさはどう定量化していくのか。赤津氏は過去にドライブシミュレータや公道での実証実験によって、ドライバーが運転中に感じるリスクを感じる度合いの定量化を行った例を紹介した。ここでポイントとなるのが、Time Headway(THW)とTime to Collision(TTC)という2つのパラメータだ。

 THWは、前方車両との車間距離を走行速度で割った数値であり、これは前方車両の現在位置に自車が到達するまでの時間を示す。TTCは前方車両との距離を速度の差(相対速度)で割ることで算出される、衝突までの時間となる。この2つのパラメータを用いることで、ドライバーが運転状況に応じてどういったリスクを感じるのかを定量的に表現できるという。

Time Headway(THW)とTime to Collision(TTC)の説明(左)と「インテリジェントペダル」のシステム構成(右)(クリックで拡大)

 赤津氏は、THWとTTCによるリスクの定量化手法を適用したADAS機能として、日産自動車が開発したインテリジェントペダルを挙げた。インテリジェントペダルは、車両に搭載されたレーザーレーダーを利用して前方車両を検知し、THWとTTCによってリスクを定量化する。この情報を基に、アクセルペダルに反力を発生させることでドライバーにリスクを通知し、同時に減速制御も行うというシステムだ。

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