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東アジア最大の天体望遠鏡を実現する3つの新技術宇宙開発(4/4 ページ)

京都大学 宇宙総合学研究ユニットの特任教授でありユビテック顧問も務める荻野司氏が、東アジア最大となる口径3.8mの光学赤外線望遠鏡の開発プロジェクトについて語った。同望遠鏡の開発には、日本発のさまざまな技術が利用されているという。

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完成目標は2017年、開発した技術の応用も

 天体望遠鏡の開発は現在も続いており、2015年3月時点では2017年に最初の観測(ファーストライト)を行うことを目標にしているという。荻野氏は「プロジェクトがスタートしてから約10年経つが、その間に多くの学部生や大学院生が参加し、卒業していった。新たな研究者の養成といった面でとても大きな貢献があったのではないかと考えている」と、人材育成への貢献性を語った。

 また同氏は、今回のプロジェクトで開発された超精密研削による分割鏡の製作や、これらの制御技術および軽量な架台の開発といった新たな技術は「将来的により大きな天体望遠鏡を開発するための第一歩になるのでは」(荻野氏)と語る。さらに、今回生み出された精密加工技術は、天体望遠鏡の開発そのものだけでなく、半導体露光装置など近年日本メーカーの優位性が低下している分野の発展に貢献できる可能性があることも指摘した。

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