ヤマハの次世代ドライブユニットが軽量化と性能向上を加速させる:2015年末には新型“モビリティ”を投入予定(2/2 ページ)
ヤマハ発動機は2015年度の同社の電動アシスト自転車事業の方針について説明。次世代ドライブユニットの搭載による車両重量の軽量化と走行性能の向上に取り組む。また、2015年4月10日よりPASシリーズの新型モデルとなる「PAS CITY-C」と「PAS CITY-X」を発売すると発表した。
新型「CITY」は軽量かつ走行性能も大幅アップ
2015年4月10日に新発売されるCITY-CとCITY-Xは、どちらもタイヤサイズが20型の小径モデルで、CITY-Cは乗り降りがしやすくおしゃれなデザインを、CITY-Xはよりスポーティなデザイン性と走行性能を追求したという。税込み価格はそれぞれ10万9620円、11万2860円。2モデルを合わせた年間販売計画台数は6500台としている。
外形寸法はCITY-Cが全長1540×全幅585×サドル高735〜875mm、CITY-Xが全長1585×全幅520×サドル高795〜925mm。車両重量はCITY-Cが先代モデルより0.9kg軽い21kg、CITY-Xは0.8kg軽量化して、PASシリーズの2015年モデルの中で最軽量の20.5kgとなった。
CITY-C、CITY-Xともに先代モデルと比較して、1充電当たりの走行距離も向上している。標準モードでの走行距離はそれぞれ1kmずつ伸びており、44kmと47kmだ。特に節電を重視するオートエコモードプラスを利用した際の走行距離が大きく上昇しており、どちらも従来比で9kmの伸長となる59kmの走行が可能だという。重量、走行距離ともに次世代ドライブユニットの搭載が性能向上に貢献している。
森本氏によれば、CITY-CやCITY-Xのような小径モデルの電動アシスト自転車の売り上げが大きく伸びており、2014年におけるヤマハ発動機の小径モデルの販売台数は2013年比で70%増加したという。だが小径モデルの場合、タイヤが小さい分より多く漕ぐ必要があるという印象を持つユーザーも多い。しかし森本氏はペダル1回転で進む距離が、CITY-Xで一般的な26型のモデルと同じ5.6m、CITY-Cでも5.4mとなっている点をアピールした。
2015年後半には新たな“モビリティ”を発表
森本氏はPAS事業の今後の課題として、現時点ではシニア、20〜50歳の女性層、10代のユーザーが取り込めていない点を挙げ、今後こういった潜在的な購買層へのアプローチに取り組む方針を示した。
さらに同氏は、市場のニーズに合わせた製品の開発を進めるだけでなく、ユーザーの新たな需要の創出に向けた取り組みとして、「2015年末にこれまでにないカテゴリーとなる新たなモビリティを発表する」と語った。なお、ヤマハ発動機は2014年11月に、車両重量が15kg未満の電動アシスト自転車を2015年後半に市場投入する方針を明らかにしている(関連記事:ヤマハ発動機が電動アシスト自転車の「軽さを極める」、15kg未満で2015年内投入)。
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