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Google月面探査レース参加の日本チーム「HAKUTO」、2016年後半に月面探査機を月へ宇宙開発

国際宇宙開発レース「Google Lunar XPRIZE」に参加している日本の民間宇宙探査チーム「HAKUTO」が月面探査機(ローバー)の打ち上げ計画を発表した。

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 民間企業による月面探査を競う国際宇宙開発レース「Google Lunar XPRIZE」に参加している日本の民間宇宙探査チーム「HAKUTO(ハクト)」は2015年2月23日、月面探査機(ローバー)の打ち上げ計画を発表した。

 月面探査機の打ち上げについては、米国の宇宙開発企業「Astrobotic Technology」と月面運搬契約を締結し、2016年後半にSpaceXのロケット「Falcon9」によって打ち上げられる予定だ。月面着陸船(ランダー)はAstrobotic Technologyの「Griffin」を用い、月面「死の湖(Lacus Mortis)」への着陸、調査を目指す。

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HAKUTOチームリーダーの袴田武史氏(ispace 代表取締役社長) 打ち上げ計画の発表はお台場の日本科学未来館で行われた
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赤くポイントされているのが目標地点「死の湖」

 参加している国際宇宙開発レース「Google Lunar XPRIZE」は、民間で開発した無人探査機を月面に着陸させ、着陸地点から500m以上移動し、指定された高解像度の動画や静止画のデータを地球に送信するまでを競うレース。世界から18チームが参加しており、HAKUTOは唯一の日本からの参加チームだ。

 HAKUTOは探査機の打ち上げに先駆け、各チームに対して開発資金の援助などを目的に設けられた中間賞(Milestone Prize)をモビリティサブシステム部門で受賞している。ランダーを共用するAstrobotic TechnologyもGoogle Lunar XPRIZEに参加しており、今回の打ち上げではGriffinに探査機「Andy」を搭載する。HAKUTOの探査機「Moonranker」(4輪タイプ)と「Tetris」(2輪タイプ)はAndyとともに、Google Lunar XPRIZEのミッション達成を競うこととなる。

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HAKUTOのローバー「Moonranker」を紹介する吉田教授
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ローバーは「Moonranker」と「Tetris」の2タイプを用意する

 また、HAKUTOはGoogle Lunar XPRIZEのミッション(月面着陸地点から500mの走行、高解像度データの撮影ならびに送信)の他、独自ミッションとして月面にある縦坑(Skylight)の探査も目指してる。縦坑は月の誕生を理解するために大きな意味を持つと考えられている他、人類が月面に長期滞在する際の基地設営場所候補になるといわれている。

 HAKUTOは小惑星探査機「はやぶさ」などの開発に携わる東北大学大学院 航空宇宙工学専攻 教授の吉田和哉氏やispace 代表取締役社長の袴田武史氏などが参加するチーム。民間資本で月面を目指すことも大きな目標となっており、2015年1月にはIHIが新たにスポンサーとして参加することが発表されている。

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左からHAKUTOの吉田教授と袴田氏、Astrobotic TechnologyのJohn Thornton氏、Google Lunar XPRIZEのAndrew Barton氏

 民間主導の宇宙開発について袴田氏は「ベンチャーが宇宙開発ができるようになると、いろいろなチャレンジができる」、Astrobotic TechnologyのJohn Thornton氏は「いままで3カ国しか実現させていない月面到着を、いろいろな国へ広げたい。民間の参加によって月面到着が持続的なものになり、月面が新たな大陸となることが望ましいと考える」とその意義を述べ、加えて、吉田教授は「次世代への機会提供としての役割も大きいと考えている」との期待を述べた。

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