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日本の厳しい声に耳を傾ける――ユーザーコミュニティーと歩む「SOLIDWORKS」SOLIDWORKS World 2015(1/2 ページ)

米国アリゾナ州フェニックスで開幕した「SOLIDWORKS World 2015」において、SOLIDWORKSブランドの新旧CEOに話を聞く機会を得た。両名に今後の方針やユーザーコミュニティーとの関わり、日本市場の位置付けなどについて伺った。

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 3次元設計ソリューション「SOLIDWORKS」ブランドの最高経営責任者(CEO)が、ベルトラン・シコ(Bertrand Sicot)氏からジャン・パオロ・バッシ(Gian Paolo Bassi)氏に変わった(関連記事:「SOLIDWORKS」ブランド新CEOにジャン・パオロ・バッシ氏が就任)。

 米国アリゾナ州フェニックスで開幕した「SOLIDWORKS World 2015」(会期:米国時間2015年2月8〜11日)において、SOLIDWORKSブランドの新旧CEOに話を聞く機会を得たので、今後の方針やユーザーコミュニティーとの関わり、日本市場の位置付けなどについて伺った(関連記事:SOLIDWORKSユーザーの祭典開幕! 米国アリゾナ州フェニックスで)。


CEO
SOLIDWORKSブランドの前CEOのベルトラン・シコ氏(左)と、新CEOのジャン・パオロ・バッシ氏(右)

SOLIDWORKSブランドはどう変化する?

――SOLIDWORKSブランドのCEOがバッシ氏に変わったが、これまでの取り組みや方針が大きく変わる可能性はあるか?

バッシ氏 「継続性」というメッセージはこれまで通り発信していきたい。私は基本的にはベルトランがこれまで行ってきたことを全て継承し、続けていくつもりだ。もしも何か変化があるとすれば、それは十分に議論した上でのことだと思ってほしい。

 ただ、基本的なやり方は何も変わらない。それは、ユーザーコミュニティーを大切にすることだ。SOLIDWORKSという製品はユーザーコミュニティーによって支えられている。この考え方は基本的な柱として今後も継承されていく。

ジャン・パオロ・バッシ氏
ジャン・パオロ・バッシ氏

 一方、SOLIDWORKSのプレゼンスを拡大していくという点に関しては、私は水平方向に広げていきたいと考えている。ベルトランはこれまで垂直方向への拡大に貢献してきた。具体的なアプリケーションでいうと、「SOLIDWORKS ELECTRICAL」「SOLIDWORKS PLASTICS」「SOLIDWORKS SIMULATION」「SOLIDWORKS INSPECTION」などだ。これらのアプリケーションはお互いを補完する関係にあり、SOLIDWORKSのプレゼンスを垂直方向に拡大させるものだった。

 そこに対し、今度は水平方向の拡大を図っていきたい。具体的には、建築や電気などのこれまでSOLIDWORKSではカバーしてこなかった分野への進出だ。

 さらにこれと並行して、仏ダッソー・システムズの「3DEXPERIENCE platform」との連携の強化を進めていく。既に、設備機械向けの構想設計ツール「SOLIDWORKS CONCEPTUAL DESIGN」と工業デザイン向けの構想設計ツール「SOLIDWORKS INDUSTRIAL DESIGN」の2つのアプリケーションがあるが、今後はこれらに続く製品ラインアップを拡充していくつもりだ(関連記事:デザインの意思決定が迅速化される「SOLIDWORKS INDUSTRIAL DESIGN」)。

SOLIDWORKSユーザーとのつながり

――ユーザーコミュニティーとの関わり方はどうか?

シコ氏 SOLIDWORKSは、ユーザーとテクノロジーを橋渡しする存在である。

 そのため、SOLIDWORKSはユーザーを全ての中心に据えてきた。われわれは、ユーザーが本当に求めているものは何かを知り、それをきちんと理解した上で開発を行う。SOLIDWORKSの成功を支えてきたのは、常にユーザーの声に耳を傾けるという姿勢だ。ジャン・パオロも私もユーザーとの接点をできるだけ多く持つよう、ユーザーコミュニティーによく顔を出している。

バッシ氏 ユーザーの皆さんにお願いしたいのは、「MYSOLIDWORKS」に登録して、自分たちがどのような仕事をしているか自ら発信してほしいということだ。私たちはソーシャルコラボレーションの場所を提供する。そこから情報を得るだけでなく、ユーザー同士のつながりを作ったり、教育コンテンツを受講したりできる。将来、クラウドソーシングまでMYSOLIDWORKSでできるようになれば、コミュニティー全体の利益につながるだろう。

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