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ウェアラブル、クルマ、スマートホーム――IoTの本命はどれ?:IoT(3/3 ページ)
情報通信総合研究所は「IoT時代の最新動向と今後の展開〜クルマのICT化を中心に」と題した記者説明会を開催。「2015 International CES」の展示を事例として、近年注目を集めているIoT(Internet of Things:モノのインターネット)の最新動向について解説した。
スマートホームの可能性
吉岡氏がIoTの有力候補として最後に挙げたのがスマートホーム(スマートハウス)だ。スマートホームとは、家電や設備機器をICT化してネットワーク接続することで最適制御を実現し、生活者のニーズにあったさまざまなサービスを提供できる住宅のことだ。
同氏は「これまでスマートホームを推進してきたのは電力会社や家電メーカーだったが、あまりうまく行っていなかった。その状況を一気に打破しようとしているのがGoogleだ」と説明する。
Googleが2014年6月に買収したNestは、サーモスタットをハブに住宅内のさまざまな機器を連携させるプラットフォーム「Works with Nest」を提供している。Nestがスマートホームのハブになって、スマートフォンや自動車、家電などと連携して自動的に動作する。「家電メーカー主導のスマートホームは、そのメーカーの家電の間でしか連携ができないなどの問題があった。Nestにはそういったしがらみがなく、今後爆発的に普及する可能性がある」(吉岡氏)としている。
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