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「機能」から「ファッション」へ、2015 CESに見る最新ウェアラブル事情ウェアラブル(1/4 ページ)

未来的な印象と裏腹に一般向けの本格普及は始まっていないともいわれるウェアラブル機器。世界最大規模のコンシューマ向け展示会「International CES」の会場から、「ウェアラブルのいま」をお伝えする。

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 コンシューマー向けの家電ショウである「International CES」が2015年も米ラスベガスで開催された(2015年1月6〜9日)。会場を見渡すと、増えているのはIoT(モノのインターネット)やウェアラブル関連の製品だ。今回の2015 International CESではどのようなウェアラブル機器が展示されていたのだろうか。各社の展示内容から、ウェアラブル機器の動向を見てみよう。

IT機器からアクセサリへ、デザイン重視の製品が増える

 スマートウオッチゾーンやフィットネス&テクノロジーゾーンなど、2015 CESではウェアブルデバイス製品を集めたコーナーが設けられ、前回を大幅に上回る企業が出展していた。そのうちスマートウオッチゾーンには14社が出展。各社ブースを見てみると、目立っていたのは機能よりもルックスのアピールだ。すなわちスマートウオッチを「IT製品」としてではなく、一般的な腕時計のように見せた製品が増えていたのだ。各社のスマートウオッチの展示も、普通の腕時計が並んでいるようであった。

 これらのスマートウオッチは、スマートフォンからの着信やメッセージ通知を受けるなどの機能を持っている。だがその機能はここ1年ほどの間で実はさほど進化していない。昨年の2014 CESではタッチパネルを搭載し、アイコンをタップして様々な機能が利用できる、いかにもスマートウオッチ、という見た目の製品が多数出展されていた。だがそれらの製品は多機能をうたっていたものの、デザインや質感はお世辞的にも毎日身につけたくなるようなものではなく、中途半端な製品に留まってしまい消費者には受け入れられなかったのだろう。

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Martian Watchesのブース。機能よりもデザインをアピールしている
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Ezioのスマートウオッチ。一見すると既存の高級腕時計のようだ

 それに対して、外見は既存の腕時計と変わらないスマートウオッチは参入メーカーも製品数も大幅に増えていた。「ほとんどの消費者は基本的な連携機能が使えれば十分で、それよりも毎日腕にはめたいと思える、時計としてもしっかりした製品を求めている」(Ezioブース説明員)との説明があったが、スマートウオッチに対する消費者のニーズは腕時計本来のものと同じ傾向なのだろう。

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「Burg」はスマートウオッチのベルトを交換することで好みのファッションに合うことをアピール
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LGのAndroid Waer「G Watch R」も機能のアピールより、スタイリッシュな外観を押し出す展示が多かった

 既存ブランドとのコラボ製品も増えており、スマートウオッチの日用品化・アクセサリ化はこの1年で大きく進んでいるようだ。Martian Watchesはファッションブランドのゲス(Guess)とコラボした「Guess Connect」を展示。またBurgはステンレス製のスマートウオッチ新製品「Burg 27」のスワロフスキーバージョンを限定販売予定だという。これら両製品は女性の注目度も高く、ショウケース内に展示してあった製品を実際に腕にはめて「試着」したい、という声が多く聞かれたほどだ。

 この「女性向けウェアラブル機器」の拡大動きは、運動量を測定するアクティビティートラッカー(活動量計)にも見られた。日本でも製品を販売するFitbitはトリー バーチ(Tory Burch)ブランドの製品を投入。また宝石メーカーとして有名なスワロフスキー(Swarovski)は自らのブランドの製品を発表した。さらにはブレスレットのように利用できる製品も登場。ウェアラブル機器は機能による分類以外に「女性向け専用製品」というカテゴリが生まれようとしている。

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Martian WatchesとGuessがコラボした「Guess Connect」
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Guess Connectのスマートウオッチ。ブランド品としてのデザインを保ちながら通知ウィンドウを設け、スマートフォンと連携できる
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Swarovskiも活動量計を投入
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Swarovskiの自社ブランド製品。腕輪型やペンダント型などの宝石はいずれも同社のものだ
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InBodyの製品はバンド部分を交換可能。金属製で女性向けのバンドも販売する予定
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Miraは金属製のブレスレットのような活動量計を発表。腕輪部分は手首の太さに応じて自由に曲げられる

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