ポリプロピレン樹脂に強力接着する1液タイプの弾性接着剤:FAニュース
セメダインが発売した「セメダイン SX-PPK1000」は、接着が困難だったポリプロピレン(PP)樹脂に対し、表面処理・プライマー処理がなくても強力に接着できる。
セメダインは2015年1月15日、1液湿気硬化形の弾性接着剤「セメダイン SX-PPK1000」を発売した。従来の接着剤では接着が困難とされるポリプロピレン(PP)樹脂に対し、事前の表面処理やプライマー処理がなくても強力に接着できる。
セメダイン SX-PPK1000は、混合の必要のない1液形タイプのため、工数削減と接着信頼性の向上が可能になった。接着性能は、同社の従来の弾性接着剤の180度はく離接着強さ(PP×綿帆布)0.27N/25mmと比べ、56N/25mmに向上している。硬化後は、強靭で柔軟な接着層になるため、衝撃や振動、熱、水などに強い耐久性を可能にした。
PP樹脂だけでなく、各種金属、プラスチックなどの接着性にも優れるため、PPと異種材料の接着にも対応できる。湿気反応形により、溶剤排気や加熱硬化設備なども必要ない。
希望小売価格は、プラスチックカートリッジ入り333mlが3300円(税抜き)。同社では、自動車用PP部品・電機電子用PP部品・PP製内装建材などでの用途拡大に対応し、初年度で1億円、5年後に5億円の販売を目指すとしている。
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