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150℃まで対応可能なリード付き積層型セラミックコンデンサ、TDKが量産へ車載電子部品

TDKは2015年4月より積層型リード付きセラミックコンデンサの新製品の量産を開始すると発表。ハロゲンフリーに対応した製品で、一般向用の「FG シリーズ」と車載向けの「FA シリーズ」の2つのラインアップが用意される。定格電圧範囲は25〜630V、静電容量範囲は100p〜22μF。

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 TDKは2015年1月27日、同年4月より積層型リード付きセラミックコンデンサの新製品の量産を開始すると発表した。ハロゲンフリーに対応した製品で、一般向用の「FG シリーズ」と車載向けの「FA シリーズ」の2つのラインアップが用意される。FG シリーズの定格電圧範囲は6.3〜630V、静電容量範囲は1p〜100μF。FA シリーズは車載向け受動部品の品質規格であるAEC-Q200に準拠しており、定格電圧範囲は25〜630V、静電容量範囲は100p〜22μF。月間800万個の生産を予定している。

 TDKはこれまでも積層型リード付きセラミックコンデンサ製品を販売してきたが、ハロゲンフリーへの対応および、車載向けのラインアップを用意するのは初となる。こうした背景には、自動車開発における電装化の進行があるという。TDKによれば、自動車の安全性や車室内の快適性の向上を図る機能の搭載が進んでいることで、1台の自動車に搭載される小型モーターの数は100個以上にも及ぶ。

 こうした自動車への搭載数が増加している小型モーターのノイズ対策には、コンデンサを基板に実装するのではなく、リード付きのコンデンサを内部電極に溶接してモーターに内蔵する方法が広く使われているという。TDKはこうしたニーズに対応すべく、新たに車載向けのリード付き積層型セラミックコンデンサのラインアップを設けた。


TDKの積層型リード付きセラミックコンデンサ 出典:TDK

 一般的に積層セラミックコンデンサは、平滑回路などに利用される高誘電率系と、高周波回路などに使われる低誘電率系の2種類がある。高誘電率系は静電容量が大きいが、温度変化による容量変化も大きい。一方、低誘電率系は静電容量は小さいが、温度変化に対する容量変化が小さいという特徴がある。

 一般的に、低誘電率系の製品は「温度補償用」と呼ばれている。今回車載向けのFAシリーズでは、高誘電率系と温度補償用、それぞれの用途に対応する品種について、使用温度範囲を−55〜150℃とした。小型モーターのノイズ対策に用いられる高誘電率系の品種については、米国電子工業会(EIA)が定める特性「X8R」に準拠しており、容量変化率は±15%に収まっている。

 一方、温度補償用の場合、EIAの規格では、使用温度範囲内の容量温度計係数が±30ppm/℃と極めて小さいことが求められる。ただしEIAでは、温度補償用については使用温度範囲が−55〜125℃の「C0G」までしか規定がない。FAシリーズでは、TDKが独自に定めた、−55〜150℃の使用温度範囲で容量温度計係数が±30ppm/℃に収まる「NP0」を満足している。

 TDKは2015年内をめどに、定格電圧を1kVクラスまで高めたり、さらに容量を高めたりする形でFAシリーズの品種を拡充する方針である。

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