「XR-PHEV」を具体化したプラグインハイブリッドSUV、世界トップの低CO2排出量:ジュネーブモーターショー2015
三菱自動車は、「第85回ジュネーブ国際モーターショー」でコンパクトSUVのコンセプトカーを初披露する。世界トップクラスの低CO2排出量を実現するプラグインハイブリッド車で、「東京モーターショー2013」で公開した「MITSUBISHI Concept XR-PHEV」をより具体化したものとみられる。
三菱自動車は2015年1月27日、「第85回ジュネーブ国際モーターショー」(一般公開日2015年3月5〜15日)において、独自の次世代先進技術「@earth TECHNOLOGY(アット・アース・テクノロジー)」を搭載したコンパクトSUVのコンセプトカーを初披露すると発表した。
このコンセプトカーは、プラグインハイブリッド車の中でもトップクラスの低CO2排出量を実現する、軽量・小型・高効率のプラグインハイブリッドシステムを採用する。
車両の外観は、プラグインハイブリッドシステムの高出力モーターによる走行性能がもたらすアーバンクロスオーバーの躍動感を、アスリートフォルムのシルエットやエッジを効かせたボディサイドのキャラクターラインで表現しているという。
三菱自動車は2013年11月の「東京モーターショー2013」で、クロスオーバーSUVのプラグインハイブリッドコンセプトモデル「MITSUBISHI Concept XR(Crossover Runner)-PHEV(以下、XR-PHEV)」を発表している(関連記事:三菱自のプラグインSUVコンセプト、車室中央にタッチパネルテーブルを設置)。今回ジュネーブで初披露するコンパクトSUVの外観は、XR-PHEVと類似している点が多い。
XR-PHEVは、「アウトランダーPHEV」をベースに、軽量・高効率なFFタイプのプラグインハイブリッドシステムを採用。排気量1.1l(リットル)の直列3気筒直噴ターボチャージャー付きエンジン、軽量・小型・高効率のモーターと、必要に応じてモーター駆動電圧を700Vまで昇圧する昇圧コンバータをフロントに搭載し、容量14kWhの電池パックは床下に設置している。アウトランダーPHEVとは異なり、リヤモーターを搭載していないので、軽量化や摩擦低減による燃費向上が可能としていた。
ジュネーブ初披露のコンパクトSUVは、XR-PHEVをより市販車両に近い形まで具体化したコンセプトカーとみられる。
関連記事
- 「アウトランダーPHEV」が一部改良、急速充電機能を標準装備し価格据え置き
三菱自動車は、SUVタイプのプラグインハイブリッド車「アウトランダーPHEV」をマイナーチェンジし2014年5月29日に発売する。SUVの力強さを強調する新たな外観デザインの採用や、急速充電機能や運転席/助手席のシートヒーターの標準装備といった機能充実を行う。 - 三菱自のプラグインSUVコンセプト、車室中央にタッチパネルテーブルを設置
三菱自動車が「第43回東京モーターショー2013」に出展する大型プラグインハイブリッドSUVのコンセプトモデル「MITSUBISHI Concept GC-PHEV」は、車室室内中央に、全ての乗員がアクセスできるタッチスクリーン式の大型インタフェース「タクティカルテーブル」を設置している。 - ディーゼルHEVと走行距離300kmのEV、三菱自が次世代環境対応車の方向性を示唆
三菱自動車は、「第83回ジュネーブ国際モーターショー」において、FR車向けのディーゼルハイブリッド(HEV)システムを搭載するピックアップトラック「MITSUBISHI Concept GR-HEV」と、満充電からの走行距離が300kmの電気自動車(EV)「MITSUBISHI Concept CA-MiEV」を参考出品する。 - 「アウトランダーPHEV」は300万円以下で購入可、複合燃費は「プリウスPHV」以上
三菱自動車は、2013年1月に発売するプラグインハイブリッド車(PHEV)「アウトランダーPHEV」の予約受付を開始した。最も安価な「E」グレードは、補助金を含めて300万円以下で購入できる。2012年9月発表時よりも、PHEVシステム関連の性能値が向上しており、PHEV向けの燃費である複合燃費(JC08モード)は「プリウスPHV」を上回った。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.