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自動運転に必要なV2Xの開発は米国と欧州が先行、セキュリティも焦点に車載半導体 NXP インタビュー(2/2 ページ)

自動運転技術で重要な役割を果たす、車車間通信(V2V)や路車間通信(V2I)などのV2X用通信ICの展開に注力しているオランダの半導体メーカーNXP Semiconductors。同社の車載分野のシニア・バイス・プレジデントを務めるドゥルー・フリーマン氏に、米国や欧州におけるV2Xの開発状況などについて聞いた。

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車載イーサネットとCAN FDの本格導入時期

MONOist NXPはCANやLINといった車載ネットワーク用のトランシーバICではトップ企業だ。今後は、車載イーサネットやCANを拡張したCAN FD(Flexible Data Rate)などの次世代規格の導入が始まるとみられている。本格導入時期はいつごろになるのか。

フリーマン氏 BMWは、整備などで使う車両診断用のインタフェースにイーサネットを採用しているが、これは民生用機器向けのものがベースになっている。

 OPEN Alliance SIGで策定している車載イーサネット規格は、ワイヤーハーネスにツイストペアケーブルが利用できるなどコスト効率が高い。標準規格も策定されているので、今後は採用が広がっていくだろう。

 NXPのトランシーバを使った車載イーサネットは、量産車に2017年ごろに採用されるだろう。最初の用途は、駐車時などに車両の周辺を確認するサラウンドビューシステムの車載カメラからの映像伝送になるだろう。

NXPのトランシーバICを用いた車載イーサネットのデモ
NXPのトランシーバICを用いた車載イーサネットのデモ。写真右端のカメラの映像を、イーサネットだけを介して写真左側にあるディスプレイに表示している。赤色の線で示した部分はツイストペアケーブルによる接続になっている(クリックで拡大)

 次世代CANであるCAN FDへの対応は、IP(Intellectual Property)の開発元であるRobert Boschと緊密に協力しながら進めている。CAN FDは、車載イーサネットよりも早く、広く普及するだろう。

MONOist CANを代替すると期待されていたFlexRayは使われなくなるのか。

フリーマン氏 FlexRayについては、高速の制御系車載ネットワークという意味で使われることはないだろう。今後そういう用途は、CAN FDや車載イーサネットが担うことになる。ただし、ドライブバイワイヤのような、堅ろう性(ロバストネス)が求められるシステムにはFlexRayの特性を生かせるので、使われなくなくなることはない。

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