ドローンとビジュアルコミュニケーションでインフラの遠隔監視を実現:ロボット開発ニュース
ビジュアルコミュニケーションのブイキューブは、先進的なロボットやドローン技術を保有するRapyuta Roboticsに出資したことを発表した。
ブイキューブは2015年1月26日、先進的なロボットおよびドローン関連技術を保有するRapyuta Robotics(以下、ラピュータ)に出資を行ったことを発表した。今回の出資は、ラピュータが行った総額3億5100万円の第三者割当増資をCYBERDYNE、フジクリエイティブコーポレーション、ならびにSBIインベストメントとともに引き受けたもの。
ラピュータは、チューリッヒ工科大学の認定ベンチャーとして、世界のロボット技術研究をけん引するRaffello D'Andrea研究室の主要メンバーによって設立された。クラウドロボティクス、ダイナミックス制御、マルチロボットコーディネーションなどの技術に関する知財、ノウハウおよび経験を保有していることが特徴で、セキュリティ、インスペクション(点検)といった業務を無人で行う低コストの汎用ロボット開発を行っている。
クラウドロボティクス技術とは、クラウド上の膨大な演算処理能力とそこに蓄積された情報を利用してロボットを制御する仕組み。ロボットの軽量化、小型化、低価格化、自動飛行などを実現し、ロボット市場の拡大を実現する重要な要素だと見られている。
ブイキューブは出資により、同社のビジュアルコミュニケーションサービスとラピュータの技術を組み合わせた新たなサービスを確立する狙い。例えば、ドローンで撮影した映像をリアルタイムに同社サービスの「V-CUBE」上で視認できるようにすることで、老朽化対策が課題になっている橋梁、トンネルなどのインフラ点検、人の立ち入りが容易でない高所やプラントの保守、災害現場での被害状況確認、エネルギー発電所やイベント会場のセキュリティなど、さまざまな用途を想定したサービスを共同開発していく。
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