一体化に向けて準備着々! DMG森精機がドイツDMG MORI SEIKIの公開買い付け開始:製造マネジメントニュース
DMG森精機は、資本・業務提携先だった持分法適用会社であるドイツ DMG MORI SEIKI(旧ギルデマイスターグループ)に対し、株式の公開買い付けを行うことを発表した。現在のDMG森精機の株式保有比率24.3%に対し、保有比率を50%以上に引き上げ、一体経営を実現することが狙い。
DMG森精機は2015年1月22日、資本・業務提携先であり、持分法適用関連会社であるドイツDMG MORI SEIKI(旧ギルデマイスターグループ、以下ドイツDMG)に対して、ドイツ法に基づく公開買付けを行うことを発表した。
2013年3月に発表した「森精機製作所とドイツ ギルデマイスター(GILDEMEISTER)グループの業務・資本提携(ニュースリリース、PDF)」により、両社は業務・資本提携契約を締結し両社が株式を持ち合う資本提携とともに、販売、開発、購買、生産などの分野で連携を進めてきている。また、この際に社名を森精機製作所はDMG森精機に、ギルデマイスターグループはDMG MORI SEIKIへと変更。定期的な「Joint Committee(共同経営協議会)」の開催などを通じ、将来の一体化に向け、着実に連携強化を進めてきた。
これらの流れの中、両社ではさらなる資本面での一体化を進めることを決定。公開買い付けの実施により、現在DMG森精機が保有するドイツDMGの議決権比率24.3%を、一体経営に必要な50%超に引き上げることを目指す。買付け株数の下限は50%プラス1株に設定しており、上限は設定していない。買付け予定期間は2015年2月11日〜3月11日で、買い付け結果は同年3月16日に公表する予定。追加買い付けが必要な場合は同年3月17〜31日に実施する。公開買い付け価格は普通株式1株について27.5ユーロとしている。
なお、DMG森精機では、ドイツDMGとの一体化を深めるために、決算期を現在の3月期から12月期に変更するとともに、2015年12月期の第1四半期(2015年1〜3月)から、国際会計基準(IFRS)を任意適用することも明らかにしている。
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