“ジャパンメイド”で実現! FPGAを活用した先進運転システム:オートモーティブワールド2015(2/2 ページ)
日本アルテラは、「オートモーティブワールド2015」で車載FPGAやFPGA SoC(System on Chip)を活用した先進運転支援システムに関するデモンストレーションを披露。日本国内の企業と協力した“ジャパンメイド”なソリューションの展示を意識したという。
6台のカメラを利用するサラウンドビュー
デモカーに搭載された6台のカメラからの映像を、FPGAで同時処理する様子も披露された。このデモンストレーションでは、車両後方に設置された1台のカメラの映像、このカメラを含む車両の前後左右に設置された4台のカメラ映像を合成したサラウンドビュー、さらに自動車の左右のミラーに当たる部分に設置された2台のカメラの映像を、デモカーの外部にあるディスプレイ内に同時に表示していた。
アルテラブースに展示されていたサラウンドビューのデモンストレーション。使用しているディスプレイは、ジャパンディスプレイ製のもので、今回の展示は「ジャパンメイドを意識した」(生島氏)という(クリックで拡大)
今回のアルテラブースの責任者であり、米国本社のSr.Stragetic Marketing Manager Automotive Business Unitを務める生島孝之氏は「FPGAであれば、4台のカメラを利用するサラウンドビューに、さらにデジタルミラーを加えたいといったニーズに対しても、1チップで柔軟に対応することができる」と説明する。
このサラウンドビューのデモンストレーションには日立産業制御ソリューションズ製のアルゴリズムを使用している。アルテラのブースでは、東京大学と富士ソフトが協力するステレオビジョンのデモンストレーションなど、日本の企業や大学と連携した展示が複数披露されていた。
その理由について生島氏は「今回の展示では、ジャパンメイドを意識した。FPGAというのは、いわば“空の箱”であり、FPGAを十分に活用したシステムの構築にはノウハウや丁寧なサポートが必要になる。そのため、海外のベンダーのソリューションをそのまま利用するというのはハードルが高い部分もあると考えている。そこで、“日本製”の安心感のあるソリューションをアピールしたいと考えた。アルテラブースを訪れた方からは、これまで研究開発用途として使われることが多かったFPGAも『ついにここまできたか』という声もあった」と語った。
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