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英国の都市間高速鉄道向け先行車両が出荷:工場ニュース
日立製作所は、2014年11月に公開した英国運輸省の都市間高速鉄道計画向け車両の先行生産車両1編成を完成させ、笠戸事業所から出荷した。
日立製作所は2015年1月7日、2014年11月に公開した英国運輸省(DfT:Department for Transport)の都市間高速鉄道計画(IEP:Intercity Express Programme)向けの先行生産車両1編成を完成させ、笠戸事業所(山口県下松市)から出荷したことを発表した。
出荷された車両は、2015年1月中旬に神戸港で大型船に積み替えられた後、英国を目指す予定。2015年3月に英国に到着後、車両の復元作業を行うと同時に走行試験用の各種測定器などを搭載し、2015年4月から乗務員の訓練を兼ねた走行試験を開始する。また、走行試験は、車両を納入する日立製作所と、車両の納入先である特別目的会社Agility Trains、IEP路線の運行会社であるFirst Great Western、Inter City Railwaysと協力して実施する。
日立製作所は現在、英国ダーラム州ニュートン・エイクリフにおいて、日立レールヨーロッパの鉄道車両工場建設を進めている。約8200万ポンドの費用で建設される同工場は、2015年夏頃に完成予定で、2016年にはClass 800シリーズの生産を開始する予定。既に、同車両工場に勤務する従業員の採用活動を開始しており、最終的に研究開発施設も含め約730人のスタッフを採用するとしている。
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