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プロダクトアウト型製品の「N-BOX SLASH」、競合は存在せず車両デザイン(3/3 ページ)

ホンダは同社の軽自動車「Nシリーズ」第5弾となる新型車「N-BOX SLASH」を発表。スズキが2014年1月に発売したSUVタイプの軽自動車「ハスラー」と市場が重なるイメージもあるが、ホンダは「プロダクトアウト型の製品で、競合車はない」説明する。では、N-BOX SLASHはどういった開発背景を持つ車両なのか。

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「走るオーディオルーム」を実現する「サウンドマッピングシステム」

 N-BOX SLASHの、車室内をプライベートな空間としてデザインするというコンセプトは、音響システムにも反映された。最上位の「Xグレード」には、「走るオーディオルーム」をコンセプトに開発された、「サウンドマッピングシステム」が装備されている。同システムには、前方左右のドアに設置された17cmケブラーコーンスピーカー、左右のフロント・リヤドアに内蔵された4つのアルミドームツィーター、リヤドアの左右に設置された12cmケブラーコーンスピーカーの合計8つのスピーカーが用いられている。

「N-BOX SLASH」の「サウンドマッピングシステム」の概要(左)と同システムに採用されているスピーカーの特性(右)(クリックで拡大)

 浅木氏が「一番こだわった部分」と語るのが、これらの8つのスピーカーとともにシステムを構築する、インパネ下部に組み込まれたバックロードホーン型サブウーファーだ。「迫力のある重低音を再生させるために大型のスピーカーを搭載する場合、スピーカーの背後にそのサイズに見合った空間を用意する必要がある。しかし、車室内の空間が小さい軽自動車でそれを装備するのは難しい。どうにか17cmのスピーカーで迫力のある重低音を再生したいと考えていたところ、FOSTEXからこのウーファーを提案してもらった」(浅木氏)。

「N-BOX SLASH」のサウンドマッピングシステムに採用されている「バックロードホーン型サブウーファー」の概要(左)。インパネ下部からフロントシートの下に潜り込むように組み込まれている(右)(クリックで拡大)

 このバックロードホーン型サブウーファーの空気室の容量は4.7l(リットル)、スロート断面積が27cm2、ホーン開口断面積が41cm2、音道の長さが90cmとなっている。この空間を利用して、スピーカーユニット後方に発生する低音をメガホンのように増幅させることで、迫力のある重低音を再現するという。

 このバックロードホーン型サブウーファーは、N-BOX SLASHのために専用設計されている。音道部分がインパネ下部からフロントシートの下に潜り込むように設置されており、車室内の空間を狭めずに、迫力のある重低音を再生させることに貢献した。

 また、プリアンプとパワーアンプを分離するセパレート構造とし、パワーアンプには7チャネルの駆動と360Wの出力が可能な新開発の専用「MOS-FETパワーアンプ」を採用した。プリアンプとパワーアンプの接続シールドには、上級オーディオで一般的なノイズに強いバランス方式を用い、クリアな音の伝送を実現している。

静粛性の追求も

「N-BOX SLASH」は防音材を内蔵することで静粛性を高めた(左)。ディーラーオプションとして、デッドニングキットも用意されている(右)(クリックで拡大)

 また、N-BOX-SLASHは、静粛性能も高めている。通常グレードのモデルには、ダッシュボードとフロントフェンダー部分に防音材を内蔵している。また、サウンドマッピングシステムを搭載するXグレードには、ルーフ部分と左右のフロントドア部分にも防音材を使用している。さらに、ディーラーオプションとしてデッドニングキットも用意された。

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