明日の出荷は“人工知能”との対話で決めろ! クラウド型「ワトソン」提供開始:製造ITニュース(2/2 ページ)
IBMは新たに自然対話型人工知能「ワトソン」によるデータ分析をクラウドサービスとして利用可能な「IBM Watson Analytics」の提供開始を発表した。
Watson Analyticsができること
Watson Analyticsが保有している機能は大きく分けて3つだ。必要なデータを集計しビジュアル化する「Explore」と、予測を行う「Predict」、分析したデータ結果を多くのユーザーと共有するダッシュボード機能である「Author」である。
基本的な操作としては、関係すると思われるデータをアップロードし、求める分析内容や質問内容を入力すれば、自動的にいくつかの分析シナリオを提示される。その中から、求めるモノに近いシナリオを選ぶだけで結果を得ることができる。さらに掘り下げた質問を繰り返すことで、最終的な目標のデータを獲得することができるという。
また、これらの機能全てに共通する独自の強みが「対話内容を分析に結び付けるテキスト解析技術および分析結果との相関関係を見いだす技術だ。さらに同サービスではデータのアップロード時にデータの基礎解析を行うが、この時にデータの不備や欠損などを把握し、正しい分析が得られるようなデータ加工を推奨することなども可能だ」と日本IBM ソフトウェア事業本部 ビジネス・アナリティクス事業部 事業部長 西幸治氏は語る。
例えば「なぜ今期の売上高目標が達成できなかったのか」という要因分析を行う際に、売上高情報をデータとして同サービスに入力したとしよう。その時には「売上高が達成できなかった部門や地域」などがハイライトによって表示され、さらにそれをドリルダウンすることで「この地域のこの製品が当初想定していた販売ができなかった」という分析が得られる。
また、さらに売上高情報だけでなく他の情報も合わせてアップロードしておけば、相関関係のあるデータなどを抽出して可視化することができる。例えば、営業活動記録なども合わせて入力した場合、「営業マンの顧客との対面時間と売上高が実は相関関係があった」という気付きなどを得られる可能性があるという。
残念ながら日本語版は「現在開発中」
Watson Analyticsはフリーミアム型であるため、無償版がある。そのため誰でも基本機能は無料で利用できる。無償版よりも高機能な、有償となる「パーソナル版」は月額4158円で提供される。利用できる機能の違いは以下の通りだ。
残念ながら現在は英語版での提供のみで、日本語版は「現在準備中」(西氏)だとしている。
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