世界の拠点で共同設計が可能に、オートデスクがクラウド型コラボサービスを発売:Autodesk University 2014
オートデスクはチーム単位で設計プロジェクトを管理するクラウドベースのコラボレーションサービス「A360 Team」を2014年12月7日に発売する。
米Autodesk(以下、オートデスク)は2014年12月2日(現地時間)、同社のユーザー向けイベント「Autodesk University 2014」(米国ラスベガス、会期2014年12月2〜4日)で、チーム単位で設計プロジェクトを管理するクラウドベースのコラボレーションサービス「A360 Team」を同年12月7日にグローバルで発売することを発表した。発売当初は英語版のみでの展開となるが、日本語版は2015年2〜4月期に発売予定だとしている。
A360 Teamは、異なる部門から参加する担当者がクラウドサービス上でプロジェクトチームを組み、時間や場所に関わらずコラボレーションを行えるサービス。既に北米では2014年9月から提供を開始しており、製造業を中心に6万人以上のユーザーに利用されているという。
A360 Teamは、プロジェクトチームの立ち上げから管理をシンプルな操作で行える特徴を持ち、さらにさまざまな書類、画像、CADデータなど、異なる形式のファイルを必要な参加者と共有できる。さらに、書類のバージョン管理も行える。
対応ファイルの種類もさまざまで、100種類以上の2次元・3次元のファイルを、ダウンロードやプラグインなしでWebブラウザ上に表示できるという。その他、検索機能により3Dモデルやアセンブリ、コンポーネントの場所を簡単に特定可能である他、モバイル端末でも利用できるアプリも用意している。API(Application Programming Interface)を用意しているため、利用してA360 Teamの追加機能を開発することも可能で、独自のカスタマイズも行える。
価格は、1ライセンス120ドル(米国でのオンライン価格)としている。
オートデスク インフォメーションモデリング&プラットフォームグループ シニアバイスプレジデントのアマール・ハンスパル(Amar Hanspal)氏は「新たなイノベーションを実現するのに、コラボレーションは大きな価値を持つ。時間や距離を超えたコラボレーションを実現するには『簡単であること』『可視化されていること』『(情報が)統合されていること』の3つのポイントが欠かせない。A360 Teamはこれらのポイントを満たしたシステムだ」と語っている。
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