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ダイハツ「タント」がエアバッグ不具合でリコール、タカタとは無関係:安全システム
ダイハツ工業は、スーパーハイトワゴンタイプの軽自動車「タント」のリコールを国土交通省に提出した。対象となるのは、2014年1月〜5月に製造した4万506台。リコール原因はエアバッグ制御装置の不具合である。タカタ製エアバッグのインフレータによるリコールとは無関係だ。
ダイハツ工業は2014年11月27日、スーパーハイトワゴンタイプの軽自動車「タント」のリコールを国土交通省に提出した。対象となるのは、2014年1月〜5月に製造した4万506台。
リコール原因はエアバッグ制御装置の不具合である。具体的には、エアバッグの制御に用いる加速度センサーの製造が不適切なため、加速度センサー内部で展開信号を出力する回路に亀裂が生じ、回路が断線されることがある。このため、エアバッグ展開信号を誤って出力し、意図せずエアバッグが展開する恐れがある。
市場での不具合発生件数は1件。事故は発生していない。
改善措置は、今回発表した対象車両のエアバッグ制御コンピュータの製造番号を全て確認した上で、不具合の発生する恐れがある車両についてはエアバッグ制御装置を良品と交換する。
ダイハツ工業は同日、2002年12月〜2003年5月に製造した「ミラ」のリコールも提出している。このミラのリコール原因は、エアバッグを膨張させるインフレータの不具合であり、既に多くの車種でリコールが提出されているタカタ製エアバッグによるものだ。
一方、タントのエアバッグのリコール原因は、エアバッグ制御装置の加速度センサーであり、インフレータではない。エアバッグ自体もタカタ製ではないという。
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