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第3次ロボットブームは日本の課題を解決できるかET2014 講演リポート(2/4 ページ)

「Embedded Technology 2014/組込み総合技術展」のカンファレンスに、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の坂本健一氏が登壇した。坂本氏は、現在第3次ロボットブームが到来しており、今後はサービス分野のロボット市場が急拡大すると説明。少子高齢化による労働人口の減少といった日本が抱える課題の解決に、ロボット活用が有効だと主張した。

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ロボットのサービス分野への普及が拡大

 坂本氏は近年のロボット市場の拡大を「第3次ロボットブームと考えている」と語った。同氏はこれまでの日本国内のロボット産業の興隆について、「NEDOは1980年をロボット普及元年と捉えており、ここから主に産業用ロボットの市場拡大が進んだ1991年のバブル崩壊までを第1次ロボットブームと位置付けている。ホンダの『ASIMO』やソニーの『AIBO』が話題となった2000年を第2次ロボットブームになる」と説明する。


サイバーダインが開発した作業・支援用装着型ロボット「HAL 作業支援用(腰タイプ)」と「HAL 介護支援用(腰タイプ)」。2014年11月12日に生活支援ロボットの国際安全規格「ISO 13482」の取得を発表している(クリックで拡大)

 坂本氏はこうしたこれまでのロボットブームと、第3次ロボットブームの差異についてサイバーダインが開発したHALなどを例に、ロボットがこれまでの主流だった産業分野から、生活や介護などのさまざまなサービス分野へ導入が進んでいる点を挙げた(関連記事:サイバーダインの装着型ロボットが国際安全規格を取得、世界を目指す)。

 「2000年頃、ASIMOやAIBOなどさまざまなロボットが登場して話題となった。しかし、ロボットが人の生活の中に定着したとは言えず、『ロボットは本当に役に立つのだろうか?』という疑問も出た。2008年のリーマンショックで設備投資が落ち込み、ロボット産業もそのあおりを受けた。しかし近年、さまざまなサービス分野におけるロボットの活用拡大や、新たなロボットの開発が進んでおり、NEDOはこれを第3次ロボットブームと捉えている」(坂本氏)。

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