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フォルクスワーゲンが燃料電池車にも生かす「MQB」の強み燃料電池車(3/4 ページ)

フォルクスワーゲングループは、「ロサンゼルスオートショー2014」において、一気に3台の燃料電池車のコンセプトカーを披露。モジュラープラットフォーム「MQB」の強みを生かし、主力車種「Golf」で燃料電池車を展開できることを示した。

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全ての駆動方式をカバーする「Golf」

 Golf SportWagen HyMotionとPassat HyMotionはそれぞれ、フォルクスワーゲンブランドにおけるハッチバックタイプとセダンタイプの燃料電池車コンセプトになっている。

 両車とも、走行用モーターと燃料電池セルスタック、昇圧コンバータはエンジンルームに、電動システムのインバータは車室下部のセンタートンネルに設置している。二次電池であるリチウムイオン電池パックは荷室と後輪サスペンションの近傍に、水素タンクは後部座席下部と荷室床下の2本ずつ配置されている。リチウムイオン電池パックの容量については言及がないものの、基本的にはブレーキ回生時の充電や走り出しの際の電力源に用いるとされていることから、大容量ではないとみられる。

「Passat HyMotion」のエンジンルーム内「Passat HyMotion」のエンジンルーム内(クリックで拡大) 出典:フォルクスワーゲン

 Golf SportWagen HyMotionの時速0〜100kmの加速時間は10.0秒。これは、e-Golfの10.4秒とほぼ同じだ。走行用モーターは同じものを使用しているので、車両重量はe-Golfの1530kgよりも少し軽い可能性が高い。

 フォルクスワーゲンは、Golf SportWagen HyMotionの発表により、「Golf」が全ての駆動方式をカバーする世界初の車両シリーズになるとしている。これは、ガソリンエンジンの「Golf TSI」、ディーゼルエンジンの「Golf TDI」、天然ガスエンジンの「Golf TGI」、電気自動車のe-Golf、プラグインハイブリッド車の「Golf GTE」があり、さらに燃料電池車のGolf SportWagen HyMotionが加わったからだ。

 Golfという1つの車両シリーズで全ての駆動方式をカバーできた理由は、モジュラープラットフォーム「MQB」によるところが大きいという。また、Golf SportWagen HyMotionでも、他のGolfシリーズと同等の車室内の広さを提供できるとしている。

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