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燃費が良くなるタイヤの新材料、ブリヂストンと花王が共同開発:タイヤ技術(2/4 ページ)
ブリヂストンは、新たなタイヤ用ゴム材料を花王と共同開発したと発表。ブリヂストンの基盤技術「ナノプロ・テック」と、花王の界面制御技術の組み合わせにより、シリカを従来より多く含ませることのできるゴム材料の開発が可能になった。燃費性能やウェットグリップ性能を高めたタイヤの開発に貢献できるという。
界面活性剤を活用
花王とブリヂストンが共同開発した分散剤には、花王の界面制御技術が活用されている。花王は洗剤やインクジェット用の色材など、界面制御技術を用いたまざまな製品を開発している。その界面制御技術の主軸となるのが界面活性剤だ。例えば衣類用洗剤の場合、界面活性剤が衣類に付着した油などの汚れの表面に付着することで、水となじみやすくさせている。
今回、共同開発した分散剤に利用されている界面活性剤は、こうした衣類用洗剤に用いられているものと類似した性質を持っている。シリカの表面に界面活性剤を付着させ、ゴム素材となじみやすくさせることで、凝集したシリカをほぐす効果をもたらす。この新開発の分散剤は、従来より界面活性剤のシリカへの吸着率を約2倍に高めたことで、ポリマーに多量のシリカを配合しても高度に分散させられるという。
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