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ARMが「mbed OS」で伝えたいメッセージARM TechCon 2014リポート(前編)(3/3 ページ)

英ARMは2014年10月1〜3日の3日間、同社の取り組みを紹介するカンファレンス「ARM TechCon 2014」を開催した。内容は多岐に渡るが、ここでは「mbed OS」「TSMCとの10nmプロセス協業」などのトピックを紹介したい。

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ARMの現状

 多少順番が前後したが、これがARMの現状である。

 2013年に発表になったSamsungのスマートフォン「Galaxy S4」は、Exynos 5 OctaもしくはSnapDragon 600を搭載しており、どちらもARMのCortex-AというかARM v7Aベースのプロセッサを利用しているが、それ以外にもさまざまなARMコアを用いた回路が搭載されており、この結果としてGalaxy S4には少なく見積もっても20個以上のARMコアが搭載されている(Photo09)(Photo10)

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Photo09:最近はNANDモジュール内部の管理にもARMコアが利用されている。
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Photo10電源管理は昔からCortex-Mなどが利用されていたが、最近はアンテナスイッチなどもインテリジェンス性が必要になって、専用のコントローラーを搭載している

 多数のARMコア搭載はスマートフォンやタブレットの高機能化に伴い必然的に起きていることで、ローエンド向け製品だともう少し数が少ないものの、それでも平均して10個以上のARMコアが搭載されている。加えて、さまざまなものがネットワークにつながろうとしており、それらにもコントローラーが必要である(Photo11)

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Photo11要するに「どんなものも」つながる、という話

 その勢いは加速しており、例えば携帯電話機向けのコアは24年かけて300億個まで出荷数を増やしたが、自動車やFA(Factory Automation)向けはたったの10年で90億個に達している(Photo12)。ただこうしたさまざまな用途向けのプロセッサは、当然ながらアプリケーションに応じた規模のものを提供することが必要(Photo13)としている。

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Photo12もちろん、自動車やFA向けの90億個全てがARMというワケではない(これは携帯電話機向けも同じだが)だが、車載マーケットの成長が急速であることは間違いない
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Photo13価格及び消費電力の観点から、それぞれのアプリケーションに適したダイサイズがある。ちなみにこれはCPUのエリアサイズではなく、SoC全体のダイサイズである

 これまで同社はPhoto13で言えば、「DTV、High-end Wearable」から「Entry Smartphone to Premiere Tablet」の範囲を得意としていたが、これからはもっとローエンドと、もっとハイエンドに展開してゆく必要がある。

 このうちローエンドについては、インフラをmbed OS/mbed Device Serverという形で自社から提供することを明らかにしたのは先に述べた通り。だが、ハイエンドはARMだけでは提供できないため、パートナーとの協力体制が重要になる(Photo14)。これに向けて現在ARMはさまざまなベンダーにARM v8Aのライセンスを提供する(Photo15)とともに、エコシステムの拡充をさらに強化していくことを強調した。

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Photo14ARMはあくまでCPUアーキテクチャ(やCPUのIP)と、SoC向けのコンポーネントを提供するだけで、その上で動くファームウェアやOS、ミドルウェアの提供はCPUのライセンスを受けてSoCを製造するベンダーや、さまざまなOS/ミドルウェア/ソフトウェアベンダーの作業となる
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Photo15既にARM v8Aのライセンシーは50社に及ぶ

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ARM | FinFET | TSMC | Cortex | Internet of Things


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