新型「デミオ」はミリ波レーダーが性能向上、“10番目”の安全機能を搭載:安全システム
「2014-2015日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど高い評価を得ている新型「デミオ」。後方/後側方を検知するミリ波レーダーの性能も向上しており、マツダの運転支援システム「i-ACTIVSENSE」の10番目と言えるような新たな安全機能を採用している。
マツダが2014年9月に発売した新型「デミオ」。「2014-2015日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど、高い評価を得ている。本日(2014年10月23日)発売される排気量1.5lのクリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 1.5」モデルへの注目度も高い。
その新型デミオは、運転支援システムでもマツダとして初採用となる機能を搭載している。同社は2012年9月発売の「アテンザ」から、「i-ACTIVSENSE」という名称で運転支援システムを各車両に展開。i-ACTIVSENSEは、76GHz帯の周波数を用いるミリ波レーダー、24GHz帯の周波数を用いるミリ波レーダー、近赤外線レーザーレーダー、カメラという4種類のセンサーデバイスを使って9つの安全機能を実現している(関連記事:3種類のレーダーとカメラで9つの安全機能を実現、マツダの「i-ACTIVSENSE」)。
新型デミオでは、i-ACTIVSENSEの10番目と言えるような新たな安全機能が採用された。車両後部の左右に設置する24GHz帯のミリ波レーダーを使う「ブラインド・スポット・モニタリング(BSM)」と、「リア・クロス・トラフィック・アラート(RCTA)」である。
BSMは、i-ACTIVSENSEの機能の1つだった「リア・ビークル・モニタリングシステム(RVM)」に置き換わるものだ。BSMはRVMと同様に時速15km以上のときに作動し、車両の後側方から後方約50mを検知できる。また、車両の後ろ半分の真横に当たる2m分だけ検知エリアが広がった。さらに、自動車以外に、自転車やバイクなどの二輪車も検知できるようになった。
RVMからBSMへの進化は、ミリ波レーダーの性能向上に加えて、センサー情報から検知対象を見つけ出すアルゴリズムなどのソフトウェアの改良によって実現した。ミリ波レーダーの検知範囲は横方向約30mまで広がった。
このミリ波レーダーの性能向上を活用して追加されたのがRCTAである。RCTAは、駐車スペースなどからバックで移動する際に、自車の後方に接近する車両を検知してドライバーに警告する機能だが、これはミリ波レーダーの横方向への検知範囲拡大がなければ実現できなかったという。
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