シャープがサラウンドビュー向け高精細カメラを開発中、2018年の車両搭載目指す:CEATEC 2014
シャープは、「CEATEC JAPAN 2014」において、車両の前後左右に設置したカメラを使って車両の上方から見た映像を出力できる「360°フリービューシステム」を展示した。展示に用いている高精細カメラモジュールは、2018年ごろの採用を目指して開発を進めている製品だ。
シャープは、「CEATEC JAPAN 2014」(シーテック ジャパン/2014年10月7〜11日、幕張メッセ)において、車両の前後左右に設置したカメラを使って車両の上方から見た映像を出力できる「360°フリービューシステム」を展示した。
この360°フリービューシステムは、日産自動車の「アラウンドビューモニター」などに代表される、いわゆるサラウンドビューである。シャープが360°フリービューシステムの展示に使っていたのは、開発中の高精細カメラモジュールだ。CMOSセンサーの画素数は約100万で、視野角は垂直方向が124度、水平方向が190度と広い。現行のサラウンドビューに用いられているVGAサイズ(約30万画素)のアナログカメラよりも画素数が高く視野角も広いので、画像のつなぎ目になる部分もより鮮明に表示できるという。
同社は撮像素子を手掛けているものの、今回展示した高精細カメラモジュールに使用しているCMOSセンサーは購入品である。ただし、「最終的には、撮像素子や映像信号を処理するICなども当社の製品を使えるようにしたいと考えている」(シャープ)という。
まずは、2018年ごろに発売される市販車両に採用されることを目標に、今回展示した高精細カメラモジュールを自動車メーカーやティア1サプライヤに提案していく計画だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ポルシェがクラリオンのサラウンドビューを採用、「パナメーラ」のオプションで
クラリオンは、車両の前後左右に搭載した車載カメラの映像を使って上方からの俯瞰(ふかん)映像を確認できる「全周囲俯瞰カメラシステム」が、Porsche(ポルシェ)の「パナメーラ」の工場装着オプションとして採用されたと発表した。「CEATEC JAPAN 2014」では、同システムを搭載したパナメーラを展示する。 - パナソニックのHDカメラを車載イーサネットで接続、ルネサスがデモを披露
ルネサス エレクトロニクスは、プライベート展「Renesas DevCon Japan 2014」において、パナソニック製のHDカメラモジュールの映像データを車載イーサネットで伝送するデモンストレーションを披露した。 - ルネサスが次世代サラウンドビュー向けSoCを開発、全方位をリアルタイムで認識
ルネサス エレクトロニクスは、次世代サラウンドビュー向けSoC(System on Chip)「R-Car V2H」を開発した。同社の車載情報機器向けSoC「R-Carファミリ」の技術を応用し、先進運転支援システム(ADAS)向けに展開する製品群の第1弾となる。