スズキの「S-エネチャージ」に23万円の価値はあるか
スズキは2014年8月25日、軽自動車「ワゴンR」に新開発の低燃費化技術「S-エネチャージ」を搭載する車種を追加すると発表しました。
このS-エネチャージは、同年4月の新技術発表会で発表したマイクロハイブリッドシステムです。スターターモーター機能と走行アシストのためのモーター機能を併せ持つ「ISG(モーター機能付き発電機)」、専用のリチウムイオン電池パック、アイドルストップ車専用の鉛バッテリーなどから構成されています。
S-エネチャージの搭載により、ワゴンRのJC08モード燃費は、モーターアシスト機能のない従来技術「エネチャージ」搭載モデルの30.0km/l(リットル)から32.4km/lに向上しました(2WDモデルの場合)。その一方で、価格も約23万円高くなっています。
価格が100万円程度の軽自動車にとって、JC08モード燃費が2.4km/l向上する機能に、23万円払う価値があるのでしょうか。私個人としては疑問に思っていました。
しかしS-エネチャージはただ燃費が良くなるだけのシステムはなかったのです。
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