「iPhone 6」受注のペガトロン、図研の電気CAD「CR-8000」で設計環境を構築:実装ニュース
図研は、台湾の大手DMS(Design and Manufacturing Service)であるPegatron(ペガトロン)が、図研の電気CADプラットフォーム「CR-8000 Design Force」を核とした新設計環境を構築したと発表した。
図研は2014年9月16日、台湾の大手DMS(Design and Manufacturing Service)であるPegatron(ペガトロン)が、図研の電気CADプラットフォーム「CR-8000 Design Force」を核とした新設計環境を構築したと発表した。
ペガトロンは、2012年にCR-8000を導入を始め、その後も同社が長年培ってきた設計/検証/製造ノウハウに基づいた高度な自動設計機能を組み込んできた。既に幾つかのプロジェクトで、リードタイムの短縮や品質向上の観点で顕著な成果を出すことに成功しているという。
この結果を踏まえて、ペガトロンはCR-8000をベースにした新たな設計環境を本格展開する方針を決めた。具体的には、顧客がCR-8000や「CR-5000」を使って設計したデータを直接活用する設計製造受託サービスを始める。基板パターン形状だけでなく、ペガトロンの顧客が指定する設計制約条件や基板技術情報も直接授受することが可能なので、設計製造品質の向上や設計変更による手戻りの削減などが実現できるとしている。
ペガトロンは、2014年9月に発売された「iPhone 6」の生産を受託したと報道されているDMSだ。同社は、CR-8000ベースの設計環境を活用した新サービスにより、CR-8000やCR-5000を使う日米欧、アジアの大手エレクトロニクス企業各社からの受注拡大を目指す。
なお、2014年10月16〜17日に開催される図研のプライベート展「Zuken Innovation World 2014」では、ペガトロンがCR-8000ベースの設計環境について講演する予定だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 図研の電気CAD「CR-8000」のUIが4K表示に対応、もうマルチディスプレイは不要!?
図研は、電気CAD「CR-8000 Design Force」の新バージョン(ver.2014.1)で、4K解像度(約4000×2000画素)の液晶ディスプレイやタブレット端末に対応する新たなユーザーインタフェース(UI)を実装した。 - 図研の電気CAD「CR-5000」、コンチネンタルからA-SPICEレベル2の認証を受領
図研の電気CAD「CR-5000 Board Designer」が、ドイツの大手ティア1サプライヤContinental(コンチネンタル)からAutomotive SPICE(A-SPICE)のレベル2の認証を受領した。 - 「ジョブズの思想を電気CADへ」、図研が設計プラットフォームを刷新
プリント基板設計ツールを中核とする電子機器設計用CADプラットフォームを17年ぶりに刷新した。ソフトウェアアーキテクチャを一新することで処理速度を大幅に高めた他、CADツールとしての操作性を追及し、マウスとは異なる入力デバイスも新たに提案する。