照明や観葉植物が自律走行する!? フラワー・ロボティクスが家庭用ロボットを開発:ロボット開発ニュース(2/2 ページ)
フラワー・ロボティクスは、機能拡張型の家庭用ロボット「Patin(パタン)」の開発を発表。AI(人工知能)を搭載した自律移動型のロボットで、本体上部に照明や植栽といった家庭内にある家電や家具の機能を持つ「サービス・ユニット」を取り付けることができる。同社は2016年の製品化を目指すという。
クラウドと連携して動作精度を向上
会見で公開されたプロトタイプのPatinの外形寸法は、縦340×横330×高さ193mm。OSはLinuxを搭載しており車輪はオムニホイール、モーターはDCモーターを採用した。メインCPUボードはNVIDIAのSoC「Tegra K1」を搭載する「Jetson TK1」で、走行制御用に「Arduino board」も使用している。その他に、複数のセンサーやカメラが搭載されている。ボディの設計は3次元 CAD「CATIA」で行い、粉末造形方式の3Dプリンタで出力したという。
PatinはWi-Fiも搭載しており、同じくWi-Fiを搭載したピット(充電器)を通じて検知した人の動きなどのデータをクラウド上に送信する。送られたデータの分析結果はPatinに反映されるため、ユーザーの生活行動などに合わせて動作精度が向上するシステムとなっている。
ロボットにも波及するスマート化の動き
松井氏は、Patinのようにインターネットに接続できるロボットを総称した「スマートロボット」という言葉が今後の重要なキーワードになると説明する。「自動運転技術やウェアラブルデバイスなど、さまざまな領域でIoT(モノのインターネット)化が進んでいる。今後はロボットもネットワークとのつながりを持つスマートロボットが主流になっていくと考えている。Patinはそういったスマートロボットの市場に正面から挑んでいく製品だ」(松井氏)。
また、松井氏はPatinの開発と製造について「自社工場を持たず、特殊な技術を持った企業と連携して進めていきたい。為替の関係からも自社で工場を持つというのはより難しくなると考えている。現在、Patinの製造について国内や中国の工場と話を進めている」と説明した。
また、販売台数や価格については「Patinの販売台数の規模は、数万単位ではなく数十万から数百万台を想定している。価格は生産台数に影響されるが、ソフトバンクの『Pepper』の登場によって、家庭用ロボットは20万円前後という認識が広まっているように感じる。その価格は意識する可能性がある」(松井氏)としている。
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