モノづくりにおける新たなクラウドファンディングの使い方――「MONOFunding」の挑戦:日本のモノづくりに特化(2/2 ページ)
2012年創業のベンチャーで、神奈川県茅ケ崎市でコワーキングスペースの運営などを手掛けるAIZACは2014年9月1日から、モノづくりに特化したクラウドファンディングサイト「MONOFunding(モノファンディング)」を立ち上げる。同社の代表取締役社長である澤邊雅一氏を取材した。
クラウドファンディングをもっと身近に――ビジネスコンテストとコラボ!
澤邊氏はMONOFundingを通じて、新たなクラウドファンディングの使い方を模索するという。同氏がその一環として現在検討しているのが、ビジネスコンテストなどの審査の一部としてクラウドファンディングを利用するという方法だ。現在、いくつかのモノづくりに関するビジネスコンテストとの連携を進めているという。
さらに澤邊氏は、大学機関やビジネススクールのカリキュラムの一環としてクラウドファンディングを利用することを提案する。「スタンフォード大学では、1チームに500ドル程度の資金を配布し、それを実際に利用して自分たちでビジネスを行うという授業が行われている。そこから実際に起業する学生や、成功するビジネスも生まれている。大学やビジネススクールで、自分たちの考えたプロジェクトをクラウドファンディングに投稿してみれば、一般の人からの評価が目に見えるかたちで返ってくる。もちろんそこには成功だけでなく失敗もあると思うが、そういった経験は非常に貴重なものになるのではないか」(同氏)。
MONOFundingは現在ティーザーサイトを公開しており、今後は同サイトをMONOFundingのポータルサイトとして運営していく予定だ。澤邊氏は、「最近日本のモノづくりに元気がないと感じている。自分たちにもこういうことができるんだと思ってもらえるような成功事例を、MONOFundingから生み出していきたい。日本の技術を生かした製品を世界に届けることは必ずできると思う」と今後の展望を語った。
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