クラウドファンディングから生まれた、名刺サイズのマルチ計測ボード:組み込み開発ニュース
アールエスコンポーネンツは、スロベニアの計測機器ベンチャー企業レッドピタヤと独占販売代理店契約を締結し、2014年4月28日より、名刺サイズの低価格マルチ計測ボード「Red Pitaya」の販売を開始する。
アールエスコンポーネンツは2014年4月24日、スロベニアの計測機器ベンチャー企業レッドピタヤ(2013年6月設立)と独占販売代理店契約を締結し、同年4月28日より、名刺サイズの低価格マルチ計測ボード「Red Pitaya」の販売を開始すると発表した。販売価格は税抜き5万500円で、RSオンラインから購入できる。
Red Pitayaは、PCやタブレット端末などのWebブラウザを通じて、オシロスコープ、スペクトルアナライザー、ファンクションジェネレーター、周波数応答アナライザーなどの計測が行えるマルチ計測ボード。電子機器の研究開発の他、エンジニアや学生などの教育ツールとしての利用を見込む。
デュアルコア構成の「ARM Cortex-A9 MP Core」とFPGAの機能を1チップに統合したXilinxのプログラマブルSoC「Zynq」を搭載しており、GNU/Linux上で各種計測アプリが動作。入出力としては、RFアナログコネクタ(2個)、低周波アナログコネクタ(4個)、デジタルとアナログ信号拡張コネクタ、USB、イーサネットソケット、microSDソケットを備える。また、各計測アプリケーションは、全てのソースコードが公開されており、HDL、C/C++、MATLABといった言語で自由にカスタマイズできる。
Red Pitayaの開発は、独特のオープンソース開発スタイルが話題を呼び、クラウドファンディングサービス「Kickstarter」で目標額の5倍にあたる25万5千ドルの資金を集めてスタートしたプロジェクト。レッドピタヤの創設者である4人のエンジニアがRed Pitayaの製品開発を進める一方、世界中のエンジニアが「Bazaar」と呼ばれるプロジェクトで計測機能アプリケーションの開発や登録・提供を実施。さらに「Backyard」というプロジェクトでは開発方針検討の他、チュートリアル作成やユーザーサポートなどを行い、製品化を果たした。
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