日立製作所の制御用コントローラ、ISASecure EDSA認証を取得:FAニュース
各種プラント設備・機器の制御用コントローラの最新モデルが、制御機器のセキュリティ認証で事実上の国際スタンダードとされるISCIの認証を取得。リスクが高まりつつあるサイバー攻撃に対して、セキュリティレベルの要件を満たしていることが認証された。
日立製作所は2014年7月15日、制御用コントローラ「HISEC 04/R900E」が、国際的な制御機器向けセキュリティ認証の「ISASecure EDSA認証」を取得したと発表した。
HISEC 04/R900Eは、各種プラント設備・機器の運転制御のために高速演算をする制御用コントローラの最新モデル。プラント向け制御システムに組み込まれている。
近年、こうした産業インフラを支える制御システムは、情報通信システムとの接続・連携が進むにつれて、サイバー攻撃のリスクが高まっているという。そのため、特に産業・電力分野では、国際的なセキュリティ認証を取得した制御機器が必要とされている。
今回、同社が取得したISASecure EDSA認証は、ISA(国際計測制御学会)のメンバーが中心となって設立された国際認証組織・ISCIによるもの。認証プログラムでは、セキュリティレベルごとに「通信に関する堅牢性試験」「セキュリティ機能の実装評価」「ソフトウェア開発のプロセスにおけるセキュリティ評価」の評価項目が定義されている。
制御機器のセキュリティ認証で事実上の国際スタンダードとされる認証を取得したことで、HISEC 04/R900Eはサイバー攻撃に対する国際的なセキュリティレベルを満たしていると認められた。今回の認証取得を機に同社では、今後、セキュリティレベルの高い制御機器・システムの開発とグローバルな事業展開を図るとしている。
FAメルマガ始めました
MONOist FAフォーラムのメールマガジンの配信をスタートしました。FAニュースをはじめ、PLCや産業用ネットワーク、産業用ロボット、インダストリー4.0など注目の話題をまとめてお届けしています。
ぜひ、メルマガ配信のご登録をお願い致します。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 横河電機の安全計装システム「ProSafe-RS」、ISASecure EDSA認証を取得
ISASecure EDSAは制御機器の組み込み型デバイス向けのセキュリティ認証プログラム。取得したのは横河電機が国内初。 - 制御システムセキュリティを世界で主導、世界初のCSMS国際標準認証が始動
標的型攻撃などが活発化する中、制御システムを守るために企業運営の面から対策する制御システムセキュリティマネジメントシステム(CSMS)認証制度が始動した。同認証は、国際標準規格である「IEC62443-2-1」に準拠。認証制度が本格始動したことにより、三菱化学エンジニアリングと横河ソリューションサービスが、世界で初めて同認証を取得している。 - 制御システムを狙ったマルウェア「Stuxnet」って何?
制御システム技術者が知っておくべきセキュリティの基礎知識を分かりやすく紹介する本連載。2回目は、世間を騒がせたマルウェア「スタックスネット(Stuxnet)」とは何なのか、ということを解説する。 - テーマサイト「制御システムセキュリティ(FAセキュリティ)」