「アウトランダーPHEV」がFIA公認ラリーに参戦、東南アジア2200kmを駆ける:電気自動車
三菱自動車は、ラリーチーム「ツーアンドフォーモータースポーツ」が国際自動車連盟(FIA)公認のラリーレース「アジアクロスカントーラリー2014」に、プラグインハイブリッド車「アウトランダーPHEV」で参戦すると発表した。
三菱自動車は2014年6月23日、ラリーチーム「ツーアンドフォーモータースポーツ」が国際自動車連盟(FIA)公認のラリーレース「アジアクロスカントーラリー2014」(開催期間:2014年8月9〜15日)に、プラグインハイブリッド車「アウトランダーPHEV」で参戦すると発表した。三菱自動車は、同チームに対して、アウトランダーPHEVの競技車両製作(四輪駆動/電気自動車クラス)やラリー期間中のエンジニア派遣などの技術支援を行う。また、同ラリーを通じて得られたデータやノウハウを今後の開発に役立るとしている。
今回で19回目を迎えるアジアクロスカントリーラリー2014は、8月9日にタイのビーチリゾートであるパタヤでのセレモニースタートによって開幕。翌10日から本格的な競技がスタートし、12日にカンボジアに入国後、世界遺産であるアンコールワットを通過し、15日に同国の首都プノンペンでゴールを迎える。総走行距離は約2200kmで、コースは例年通り、山岳部、密林地帯、泥濘路、川渡りなど変化に富み、走破性と耐久性が問われる難コースが予定されている。
アウトランダーPHEVの競技車両は、競技専用サスペンションの採用や取り付け部の加工などにより車高を高めて悪路での走破性を向上した。その上で、アウトランダーPHEVの車両運動統合制御システム「S-AWC」の制御をラリー競技向けにセッティングし直し、トラクション性能を高めている。また、ロールケージやアンダーガードの装着、ボンネット、リヤゲート、内装部品などの軽量化、各部のシーリング強化やシュノーケル(吸気用ダクト)など、泥濘路や川渡りが想定されるコースに合わせて水回り対策を実施している。
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