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シートベルト巻き取り装置を15%軽量化、TRWが2014年夏から生産開始:安全システム
TRW Automotive Holdingsは、シートベルトリトラクターの次世代品となる「Floating Spool 1(FS1)」を開発した。従来品と比べて約15%軽量化しており、2014年7〜9月期からアジア、欧州、北米、南米の自動車メーカー向けに生産を開始する予定。
TRW Automotive Holdingsは2014年6月18日(米国時間)、シートベルトリトラクターの次世代品となる「Floating Spool 1(FS1)」を開発したと発表した。従来品と比べて約15%軽量化しており、2014年7〜9月期からアジア、欧州、北米、南米の自動車メーカー向けに生産を開始する予定である。
シートベルトリトラクターは、シートベルトのベルト部(ウェビング)を巻き取ったり、衝突事故が発生した際などの緊急時にウェビングをロックしたりする巻き取り装置のことである。
従来のシートベルトリトラクターは、ロックポールという部品を使って緊急時にウェビングをロックしていた。一方、FS1は、衝突事故発生時に乗員が前方に移動する力がウェビングに掛かると、ウェビングの巻き筒であるスプールという部品自身が動くことでウェビングがロックされる。このため、ロックポールをはじめとする部品を省くことが可能になり、軽量化につなげられた。構造もシンプルになっているので、各国市場で求められる要件への適合を、価格を抑えながら実現できるという。
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