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燃料タンクの試験に最適な8自由度加振テーブル、フィアットが採用:設計開発ツール
日本ムーグは、燃料タンクの動的機能試験などに用いる8自由度の電動加振テーブルを発表。既にFiat Group Automobiles(フィアット)が採用しているという。
日本ムーグは2014年5月8日、自動車の燃料タンクの動的機能試験などに用いる8自由度の電動加振テーブルを発表した。既にFiat Group Automobiles(フィアット)が採用している。
この電動加振テーブルは、車両や車載システムの試験などに用いられる6自由度の加振テーブルに、2自由度の傾斜テーブルを搭載することにより8自由度を実現している。この仕組みにより、6自由度の加振テーブルでは難しい角度変化の大きな動作と、それによって加わる継続的な加速度を再現できる。ピッチ範囲とロール範囲は、一般的な6自由度の加振テーブルが±20〜30度程度なのに対して、8自由度加振テーブルは±50度程度にまで拡大されている。
主な用途である燃料タンクの動的機能試験では、極めて傾斜の大きな道路を車両が走行する場合でも、燃料タンクからエンジンに燃料をきちんと供給できることを確認する必要がある。また、大きな加速度が継続的に加わる場合でも強度を保てることを確認しなければならない。今回発表した8自由度加振テーブルを使えば、試作車をテストコースで走らせることなく燃料タンクのさまざまな試験を行えるので、開発期間を短縮できるようになるという。
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