ホンダが「フィット ハイブリッド」のリコール改善措置を延期、原因は大雪:ぜんぶ雪のせいだ。
ホンダは、2014年2月10日に発表した「フィット ハイブリッド」と「ヴェゼル ハイブリッド」のリコール改善措置の開始日を当初予定の同年2月21日から2月27日に延期する。延期理由は、2月14〜15日の降雪によって、改善措置後の車両の走行試験をテストコースで十全に行えていないため。
ホンダは2014年2月18日、同年2月10日に発表した「フィット ハイブリッド」と「ヴェゼル ハイブリッド」のリコール改善措置の開始日を当初予定の2月21日から2月27日に延期すると発表した。延期理由は、2月14〜15日の降雪によって、改善措置後の車両の走行試験をテストコースで十全に行えていないためだ。現在埼玉製作所寄居工場と鈴鹿製作所で製造している車両の出荷や、販売店に納車されている車両の引き渡しについても、2月27日以降になるとしている。
今回のリコールは、ハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-DCD」に用いられている7速デュアルクラッチトランスミッション(DCT)の制御プログラムの不具合が原因(関連記事:「フィット」と「ヴェゼル」のハイブリッド車がリコール、不具合原因はまたDCT)。改善措置は2段階に分かれており、まず、7速DCTの変速履歴を確認し、ギヤかみ合いの不具合が記録されている場合には、内部部品が損傷している可能性があるので良品への部品交換を行う。次に、部品交換をしたかしないかにかかわらず、1速ギヤがかみ合いやすくなるように制御プログラムを書き換える。7速DCTの変速履歴の確認と部品交換はリコール提出日の2月10日に始まっているが、制御プログラムの書き換えは2月21日から行う予定だった。
制御プログラムの書き換えまでに時間がかかるのは、改善措置後の車両に不具合が再度発生しないことを確認するため十分な試験を行う必要があるからだ。建物内で行う試験のみならず、テストコースをさまざまな条件で走らせなければならない。しかし、2月14〜15日の降雪によって、栃木プルービンググラウンド(栃木県さくら市)や埼玉製作所寄居工場のテストコースで走行試験を行えなかったもようだ。このため、制御プログラムの書き換え開始日が、2月21日から2月27日に延期されることになった。
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