「フィット」と「ヴェゼル」のハイブリッド車がリコール、不具合原因はまたDCT:2度あることは3度ある
ホンダは2014年2月10日、2013年9月発売の「フィット ハイブリッド」と同年12月発売の「ヴェゼル ハイブリッド」のリコールを国土交通省に提出した。対象となるのは、2013年7月〜2014年2月に製造した8万1353台。
ホンダは2014年2月10日、2013年9月発売の「フィット ハイブリッド」と同年12月発売の「ヴェゼル ハイブリッド」のリコールを国土交通省に提出したと発表した。対象となるのは、2013年7月〜2014年2月に製造した8万1353台。内訳は、フィット ハイブリッドが7万929台、ヴェゼル ハイブリッドが1万424台。
ハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-DCD」に用いられている7速デュアルクラッチトランスミッション(DCT)の制御プログラムがリコールの原因。1速ギヤがかみ合わないため、発進に時間を要する、または発進できなくなるなどの恐れがある。市場からの情報および国土交通省からの指摘によって不具合を発見した。市場での不具合発生件数は356件。この不具合による事故は発生していない。
改善措置としては、対象車両の全てのユーザーに不具合内容を告知した上で、原則として1速ギヤを用いないスポーツ走行モード(フィット ハイブリッドは「Sモード」、ヴェゼル ハイブリッドは「SPORTモード」)での使用や、坂道でのパーキングブレーキの使用について注意喚起する。そして、7速DCTの変速履歴を確認し、ギヤかみ合いの不具合が記録されている場合には、内部部品が損傷している可能性があるので良品への部品交換を行う。その上で、部品交換をしたかしないかにかかわらず、1速ギヤがかみ合いやすくなるように制御プログラムを書き換える。7速DCTの変速履歴の確認と部品交換は2月10日から、制御プログラムの書き換えは2月21日から行う。
i-DCDの7速DCTの制御プログラムについては今回で3回目のリコールとなる。2013年10月と12月、そして今回の3回とも原因は異なる(関連記事:新型「フィット ハイブリッド」がリコール、DCT制御不具合で発進できないおそれ)。このため、これまでにリコール対応を受けたフィット ハイブリッドもリコール対象となるので注意が必要だ。
また、現在埼玉製作所寄居工場と鈴鹿製作所で製造しているフィット ハイブリッドとヴェゼル ハイブリッドについては、対策済みプログラムの変更が完了するまで出荷を停止する。販売店に納車されている車両についても、対策済みプログラムへの変更が完了するまで顧客への引き渡しを停止する。
同社は、「発売から半年足らずにもかかわらず、お客さま、関係者の皆さまに多大なるご迷惑をおかけいたしましたことを重ねて深くお詫びします。今後再発防止を徹底します」(リリース文から引用)とコメントしている。
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