設計業務も技術コミュニケーションも「6W2H」が基本中の基本:甚さんの「コミュニケプレゼン」大特訓(3)(2/3 ページ)
小学校の作文の授業で習った覚えがある「5W1H」。これを満たせばすっきりと正確に説明できること請け合い。でも、設計業務においては、それだけでは足りなくて……。
6W2H? 5W1Hじゃなくて?
ラポールが、設計者の基本姿勢、6W2Hは設計者の基本形
このとき、基本形の「形」を「道具」「ツール」「ワザ」「行動」「工程」「プロセス」と置き換えてもOKです。あなたの好きな単語を選択してください。
「6W2H」っつうのはよぉ、コミュニケプレゼンのスキルかもしれねぁがよぉ、こいつぁ、技術屋の「修行」で真っ先に習得すべきワザよ。オイラたち町工場の基本形よ!
6W2Hですか? 5W1Hなら、小学校か中学の国語の授業で、作文書いたときに習いましたけど、それと違うんですか?
さっきよぉ、「ビフォーアフター」の話が出たがよぅ、建築士も大工もお客さまとのラポールする前に、質問事項を6W2Hで事前準備しておく。そんでもって、ラポールした後も、6W2Hでまとめてらぁな!
表2を見てください。前述の当事務所のクライアント企業に勤務する女性技術者の協力を得て、コミュニケプレゼンスキルに関する具体的な悩みを筆者に明かしてくれました。
つまり、CAE技術者としてより一層の技術力を磨くためには、技術そのものよりも、まずは、コミュニケプレゼンスキルアップが優先されます。なぜなら、CAE技術者とは、コンサルテーションを主軸とする業務だからです。
おや? ここでいきなり、6W2Hによる分析ですね?
おぉ、そうよ! 6W2Hの詳しい説明はいらねぇだろ? あん? 5W1Hに、ちょいと毛が生えただけのことよ!
それでは、まず5W1Hを復習しましょう。
- When:いつ
- Where:どこで
- Who:誰が
- What:何を
- Why:なぜ
- How:どのように
「いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように♪」という具合にリズミカルに暗記していることと思います。そして、これを意識すると、とてもすっきりした文書に仕上がります。例えば、下記の事例を読んでください。昔の大事件をいとも簡単に理解することができます。
- When:1912年4月14日、
- Where:イギリスからニューヨークに向かう北大西洋で、
- Who:乗員乗客合わせて2200人は、
- What:不沈船と呼ばれていた豪華客船のタイタニック号に乗船し、
- Why:濃霧が発生している海域の巨大な氷山と衝突した。
- How:船体に穴が開き沈没し、犠牲者は約1500人、世界最大の海難事故となった。
従って、「不沈船と呼ばれていたのになぜ沈没したのか」「救命ボートはどうしていたのか」と、技術者なら直ちに疑問を持ち、Web検索するはずです。
5W1H……なんという素晴らしいツールでしょう!
それでは、表3に注目しましょう。5W1Hに、新たな「Whom(誰のために)」と「How much(いくらで)」が加わった分析ツールを「技術者の6W2H」と言います
6W2H……コミュニケプレゼンのための道具だがよぉ、設計者必携の設計のための道具なんだぜぃ! 例えばよぉ……。
身近な例で6W2Hを解説しましょう。
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