安川電機、“究極の性能”目指したモーションコントロール新製品:FAニュース SCF2013(2/2 ページ)
安川電機がACサーボドライブ新シリーズ「Σ-7」とマシンコントローラ「MP3300」などモーションコントロール新製品を発表。近年の外部環境の変化に適応させた装置性能と付加価値を用意、いま現在で盛り込める“究極の性能”を目指したという。
また、環境汚染やレアアース高騰といった“環境の変化”や、高度成長を続ける新興国/高齢化が進む先進国といった“労働環境の変化”に対しては、「省エネ、省Dy(ジスプロシウム)」「安心、安全」「使いやすさ、サポート」といった付加価値が求められているとし、今回の新製品がこれら装置性能へのニーズや付加価値を“極める”ことができるソリューションであると小笠原氏は説明する。
Σ-7シリーズの主な特徴は以下の通り。
- 装置性能を極める――速度応答周波数3.1kHzを実現し、振動抑制機能を改善。モーター体積は従来モデル(Σ-V)比で80%、高タクト化・高スループット化を実現する24bit高分解能エンコーダ。
- 使いやすさを極める――Σ-Vでも好評の調整レス機能をさらに進化。安定性がΣ-Vに比べて約2倍に向上、ゲインの調整なしで発振せずに動作可能。
- 環境性能を極める――装置内のサーボエネルギーを有効活用、2軸アンプやDCバスの接続による複数軸間での回生エネルギーの活用などにより大幅な省エネを実現。また標高2000mや周囲温度60度など過酷な環境でも使用可能。
- 安心を極める――MP3300シリーズなど上位コントローラからの温度監視でシステムを異常温度から保護する温度センサーを標準搭載。また、機能安全規格IEC61508安全度水準SIL3に対応。
- サポートを極める――稼働状況の見える化を強化、製品の2次元バーコードを専用のスマートフォンアプリ「SigmaTouch!」で読み取ることでマニュアルやトラブルシュート情報を表示。BTOサービスを開始。
- ラインアップを極める――MP3000シリーズ、ロボット、インバータなど同社製品に加え、MECATROLINK協会パートナー提供のI/Oやセンサーなど多種多様なコンポーネントをラインアップ。
- 互換性を極める――取り付けはΣ-Vシリーズと完全互換。またパラメータコンバータによりΣ-VのパラメータをΣ−7へ一括変換可能。
高付加価値ポイントとして「省エネ」を極めた例。従来、回生エネルギーを回生抵抗で消費していた装置で、2軸(もしくは単軸)サーボアンプをDCバスで接続。回生エネルギーを有効利用することで、省エネルギー化に貢献している
MP3300は、2011年10月に市場投入したMP2000シリーズの後継機種。サイズやコストはMP2000から継承しつつ、性能および機能強化を実現。Σ-7シリーズとの組み合わせにより“潜在的なFA装置の課題解決、環境や省エネへの配慮”を製品コンセプトとしている。
MP2000シリーズからの進化点として、制御性能をパワーアップ。演算・アプリケーション処理の高速/高精度化やプログラム容量拡大の他、MECHATROLINK-IIIを標準搭載した対応機器との高速な同期通信を可能とした。また、メンテナンス性の向上(CPUユニット本体にストレージ用USBポートを標準搭載、データロギング機能)、使いやすさ向上(Σ-7シリーズとの組み合わせでメンテナンスモニタ、多軸チューニング、サーボ・データトレース連携)などを図った。
なお、2013年11月6〜8日に開催する「システムコントロールフェア2013(SCF2013)」の同社ブースでは、Σ-7シリーズとMP3300の動作デモが行われる予定だ。
システムコントロールフェア2013(SCF2013)
会期 | 2013年11月6日(水)〜8日(金) |
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時間 | 10:00〜17:00 |
会場 | 東京ビッグサイト |
安川電機 | ブースNo.: S-73 |
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