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日野自動車の防災対応PHEVバス、体育館の照明を30時間点灯する電力を供給可能電気自動車

日野自動車は、中型バス「メルファ」をベースにした防災対応型プラグインハイブリッドバス(PHEVバス)を開発した。電池パックやディーゼルエンジンを使って外部に電力を供給できる。燃料タンクが満タンであれば、災害時に避難所として使用される体育館の照明を30時間程度点灯させられるという。

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日野自動車の防災対応型プラグインハイブリッドバス

 日野自動車は2013年10月9日、中型バス「メルファ」をベースにした防災対応型プラグインハイブリッドバス(PHEVバス)を開発したと発表した。モーターだけで走行するEV走行や、ディーゼルエンジンとモーターを併用するハイブリッド走行が可能なだけでなく、電池パックやディーゼルエンジンを使って外部に電力を供給できることが特徴。災害時に避難所として使用される体育館に電力を供給し、照明を30時間程度点灯させられるという。

 この防災対応型PHEVバスは、日野自動車が得意とする商用車向けハイブリッドシステムと大容量リチウムイオン電池を組み合わせ、同社が参画する国土交通省の「次世代低公害車開発・実用化促進プロジェクト」の成果などを活用して実現した。平常時はスクールバスやコミュニティバスとして用い、市街地などを短距離走行する場合は電気バスとして走行し、長距離走行時や高台への登坂時にはディーゼルエンジンを稼働させてハイブリッドバスとして走行する。

日野自動車の防災対応型プラグインハイブリッドバス
日野自動車の防災対応型プラグインハイブリッドバス 出典:日野自動車
防災対応型プラグインハイブリッドバスのシステム構成
防災対応型プラグインハイブリッドバスのシステム構成 出典:日野自動車

 災害時の外部への給電は、ディーゼルエンジンによる発電、または搭載した大容量リチウムイオン電池パックからの給電によって行う。100l(リットル)の燃料タンクを軽油で満タンにすれば、体育館の照明(400Wの水銀灯20灯を想定)を30時間程度点灯させられる。夜間に10時間点灯するのであれば、無給油で3日間点灯できる。もちろん、軽油を補給すればさらに長時間の電力供給が可能だ。軽油または電力のどちらかが供給できれば走行可能なので、早期の支援活動に活用できることも特徴だ。

 主な仕様は以下の通り。外形寸法は長さ8.9×幅2.3×高さ3mで、車両総重量は約1万1000kg。乗員定員は乗客40人+乗務員1人。エンジンの最高出力は169kW、最大トルクは657Nm。モーターの最高出力は175kW。最高速度は時速70km。リチウムイオン電池パックの容量は40kWh。200V電源を用いた普通充電とCHAdeMOコネクタを用いた急速充電に対応する。外部給電時の電力出力は約10kWで、最大供給可能電力量は248kWhとなっている。

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