オラクルとフリースケールが「モノのインターネット」時代に向け関係強化:IoT向けJava規格の策定も
Freescale SemiconductorとOracleは、「モノのインターネット(Internet of Things)」の急速な進化に対応すべく、広範なパートナーシップを構築することで合意した。
Freescale Semiconductor(以下、フリースケール)とOracleは2013年9月23日、「モノのインターネット(IoT:Internet of Things)」の急速な進化に対応すべく、広範なパートナーシップを構築することで合意した。
今回の協業により、オープンで巨大な開発エコシステムを有するJavaプラットフォームと、組み込み分野での豊富な実績およびセキュリティ性能を誇るフリースケール製プロセッサを活用した製品/サービス開発を促進。IoT向けサービスプロバイダーやOEM機器メーカーに優位性をもたらすという。
協業の一環として、両社はIoT向けJava規格の策定にも取り組む。フリースケールは、Javaコミュニティープロセス(JCP:Java Community Process)に参加し、Oracleや他のJCPメンバーとともにJavaプラットフォームの標準技術仕様の策定を促進する。JCPの中でフリースケールが当面重視するのは、組み込み機器向けマイコンなど、リソースに制約のあるプロセッシングプラットフォーム向けJavaへの取り組みだという。さらに、フリースケールはOpenJDK(Open Java Development Kit)コミュニティーにも参加。Oracleとの協業を通じて、i.MXアプリケーションプロセッサ向けにJavaを拡張しつつ、IoT向けJava APIのオープンな実装に貢献するとしている。
フリースーケルとOracleは、標準規格の策定以外にも、次世代IoT製品開発の加速・簡素化に向けた技術協力を推し進める。両社は、小型組み込み機器向けJava ME実行環境「Oracle Java ME Embedded」を、フリースケールのリアルタイムOS「MQX」および幅広いマイクロコントローラ製品群の上でシームレスに実行できるよう、抽象化レイヤー技術を構築する計画だという。さらに両社は、フリースケールの半導体製品と組み込み機器向けJava SE実行環境「Oracle Java SE Embedded」をベースとする、セキュアなサービスプラットフォーム「ワンボックス」の開発に取り組むことも表明している。ワンボックスは、ホーム/産業/製造オートメーション市場を対象に、IoTサービスの導入・管理を支援し、標準化・統合化を実現するプラットフォームだという。
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