中堅・中小企業の生産管理システム、シェア上位は富士通、NEC、大塚商会:製造ITニュース
調査会社のノークリサーチは、国内の中堅・中小市場における生産管理システムの導入・利用実態調査を行い、その分析結果を発表した。
調査会社のノークリサーチは2013年9月18日、国内中堅・中小企業における生産管理システムの導入状況と利用実態を調査し、その分析結果を発表した。同調査によると、導入シェア(社数ベース)上位3社は富士通、NEC、OSK(大塚商会)で2012年調査時から変化しなかったという。
同社では、毎年売上高500億円未満の中堅・中小企業を対象に、ITの導入・活用状況についての調査を行っている。今回は2013年7月に調査を実施し、1400社の有効回答を得た。その中で生産管理システムについては、264社が回答している。
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生産管理システムの導入シェアは1位が富士通の「GLOVIA smart製造(PRONES/MES/PROFOURSなど)」、2位がNECの「EXPLANNER/Jシリーズ」、3位がOSKの「生産革新シリーズその他」となっており、2012年調査と順位の変化はなかった。ただ、これら3製品の合計シェアは2012年では39.8%であったのに対し、2013年は35.2%とやや減少した結果となった。
また、生産管理システムの重視事項については2012年の調査と同様「より精度の高い原価管理の実現」が最も多く挙がった。ノークリサーチでは「中堅・中小企業にとって原価管理が最も大きな課題であることが確認できる」と分析する(関連記事:目指したのは多品種少量生産体制の確立――原価見える化を求めた白鳥製薬)。一方で「生産スケジューラ(APS)の採用」は2012年の30.6%から2013年には19.7%に減少する結果となった。「中小の製造業では製造プロセス自体が完全にシステム化されていないケースもある。生産スケジューラによる効率化よりも、原価管理に対するニーズが高い状態が今後もしばらくは続くだろう」(ノークリサーチ)としている。
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