NEC、自社のグローバル生産管理システムを刷新――2016年3月期までに全社導入を目指す:製造ITニュース
NECは、グローバルSCM体制の強化を掲げており、その第1弾として、スーパーコンピュータなどを扱うITプラットフォーム事業、および家庭用蓄電池などの蓄電システム事業の生産管理システムを刷新。2013年5月から稼働を開始した。
NECは2013年6月18日、ITプラットフォーム事業および蓄電システム事業において、生産管理システムを刷新し、同年5月から稼働開始したことを発表した。グローバルSCM体制強化の一環で、2016年3月期までに全社の生産管理システムの刷新を進めていく。
NECでは、社会ソリューション事業への注力や、グローバルでの現地主導型ビジネスの推進、安定的な財務基盤の構築などを柱とする2016年3月期までの3カ年の中期経営計画を2013年4月に発表。この一環として、グローバルSCM体制の拡充を掲げ、取り組みを進めている。
業務プロセスやシステムがバラバラ
同社では従来、生産管理領域の業務プロセスや生産管理システムなどが事業部門ごとに異なっていた。今回の中期計画により、これらの標準化を進めグループ全体の統合を推進。また全社の設計図面・仕様書・部品表などの製品開発情報を統合管理するPLMシステムの構築などを計画している。
これらの取り組みにより、グループ全体でのQCD(品質、価格、納期)の見える化や、業務改善による収益拡大、グローバル最適生産体制の確立、新工場の早期立ち上げ、などを可能とする体制構築を目指すという。
今回のシステム導入は、この取り組みの第1弾。IAサーバ「Express5800シリーズ」やスーパーコンピュータ「SXシリーズ」などを提供するITプラットフォーム事業と家庭用蓄電池などを提供する蓄電システム事業において、新システムの稼働を開始した。
IFS ApplicationsとObbligato IIIを採用
新システムは、生産計画・資材所要計画・製造管理・購買管理・原価管理・在庫管理などの機能を持つ。また、納期回答システム・かんばんシステム・製造実行システムなどと連携し、製品在庫を持たずに顧客の要求納期に合わせて製造するプル型生産方式に対応する。
スウェーデンIndustrial and Financial SystemsのグローバルERPソフト「IFS Applications」を活用することで、短期間での構築を実現したほか、PLMソフトにはNECの「Obbligato III」を活用。各種事業の特徴に合わせた個別開発なども組み合わせながら、今後他の事業部門に展開し2016年3月期までに強固なグローバルSCM体制構築を進めていくという。
同社では、顧客の生産現場革新やサプライチェーン改革、情報システム導入、組み込み機器製造・調達・物流などの業務受託などを総合的に行う「NEC ものづくり共創プログラム」を展開しているが、今後このグローバルSCMについてもモデル化し、提供を進めていく方針だという。
第24回 設計・製造ソリューション展(DMS2013)
会期 2013年6月19〜6月21日 10:00〜18:00※最終日のみ17:00終了
会場 東京ビッグサイト
NEC ブース情報
東ホール(小間番号:16-18)
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