新型「iPhone」登場も2013年後半はスマートフォン市場縮小か?:市場調査/予測
IT専門調査会社のIDC Japanは、2013年第2四半期(4〜6月)における国内の携帯電話機/スマートフォン端末の出荷台数実績を発表した。
IT専門調査会社のIDC Japanは2013年9月9日、2013年第2四半期(4〜6月)における国内の携帯電話機/スマートフォン端末の出荷台数実績を発表した。
2013年第2四半期の国内携帯電話機/スマートフォン端末の総出荷台数は、アップルの「iPhone」の出荷台数の増加と、半導体供給不足の影響で出荷台数が低水準だった前年からの“リバウンド効果”により、前年同期比7.1%増の844万台となり、2四半期ぶりのプラス成長となった。
スマートフォン端末単独で見てみると、好調な販売を続けるiPhoneが需要をけん引し、同四半期におけるスマートフォン端末の出荷台数は、前年同期比で26.8%増の653万台に拡大。これにより、携帯電話機/スマートフォン端末の総出荷台数におけるスマートフォン端末の出荷比率は77.4%にまで上昇した。
携帯電話機/スマートフォン端末の総出荷台数(844万台)におけるベンダー別シェアは、アップルが27.9%を獲得し、3四半期連続で首位の座をキープ。NTTドコモ向けスマートフォン端末の出荷台数が大幅に増加したソニーモバイルコミュニケーションズ(以下、ソニー)は、シェア15.9%を獲得。前四半期(2013年1〜3月)の第4位から2ランクアップの第2位へ躍進した。第3位はシャープで、シェア15.1%と前四半期から順位を1つ下げる形となった。
ベンダー別シェアをスマートフォン端末のみ(653万台)で見た場合でも、アップルが36.1%で首位。「Xperiaシリーズ」の販売が好調なソニーが20.6%で第2位。シャープが13.9%で第3位となった。注目は、Samsung Electronics(サムスン)。NTTドコモが「2トップ戦略」の1つにサムスンの「Galaxy新シリーズ」を選定したことでシェアを拡大し、13.0%で第4位に浮上した。
スマートフォン端末市場の今度の見通しについては、「新型iPhoneの登場により、2013年第3四半期(7〜9月)以降、一時的に高いプラス成長が見込まれる。だだその一方で、Android搭載端末の販売不振も目立ち始めているため、2013年後半に掛けては、スマートフォン端末の成長率が鈍化する可能性もある」(同社)という。なお、今回の発表内容の詳細は、同社発行の「Worldwide Quarterly Mobile Phone Tracker 2013 Q2」にまとめられている。
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