トヨタが米国工場で6速ATを1.5倍に増産、100億円を投資:ビジネスニュース
トヨタ自動車は、米国ウエストバージニア州の工場で、6段変速の自動変速機(AT)の年間生産能力を50万基から74万基に増強する。投資額は約1億200万米ドル(約100億3000万円)。
トヨタ自動車は2013年8月30日(米国時間)、米国ウエストバージニア州バッファローでエンジンやトランスミッションを製造しているToyota Motor Manufacturing West Virginia(TMMWV)において、6段変速の自動変速機(AT)の生産能力を増強すると発表した。これに併せて、アルミニウム鋳造部品を製造するBodine Aluminumのミズーリ州テネシーとテネシー州ジャクソンの工場で、TMMWVに供給するトランスミッションのケースとハウジングの生産能力も強化する。これらの投資額は、合計で約1億200万米ドル(約100億3000万円)となる。
現在、TMMWVのトランスミッションの年間生産能力は50万基。増強が完了する2015年には約1.5倍となる74万基まで増えることになる。増産する6速ATは、北米市場向けの「アバロン」、「カムリ」、「ハイランダー」、「レクサスRX350」、「シエナ」、「ヴェンザ」に搭載する。TMMWVへの投資額は約9000万米ドル(約88億5000万円)で、約80人の人員を追加で雇用するという。Bodine Aluminumへの投資額は約1200万米ドル(約11億8000万円)で、25人程度の雇用を増やす計画だ。
トヨタ自動車が直近の21カ月で北米地域の製造拠点に投資するのは、今回で11回目。投資総額は約21億米ドル(約2065億円)となり、4000人以上の雇用を創出したとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- トヨタが北米向け「レクサスRX」の生産をカナダに集約、九州の生産規模は維持
トヨタ自動車は、北米市場向けのSUV「レクサスRX」の生産をカナダのTMMCに集約する方針を発表した。レクサスRXの主力工場であるトヨタ自動車九州は、北米市場向け以外のレクサスRXの生産を続けるとともに、全面改良した「レクサスES」などで生産規模も維持する。 - 「トヨタ生産方式を本格導入」、タイコ エレクトロニクスの掛川工場が操業開始
タイコ エレクトロニクス ジャパンは、自動車用コネクタなどを生産する掛川工場(静岡県掛川市)の操業を開始したと発表した。同工場は、トヨタ生産方式を導入しており、ハイブリッド車や電気自動車向けなどの先端コネクタ製品を高効率で生産することができる。 - トヨタ、“アベノミクス”で四半期過去最高益――グループ生産台数は1000万台超え
トヨタ自動車は2014年3月期第1四半期決算を発表した。為替の好影響や収益構造改革の成果などにより、四半期ベースでは過去最高の最終利益を達成した。