マツダが本社工場のSKYACTIVエンジン増産を決定、2014年末までに年産100万基へ:エコカー技術
マツダは、本社エンジン工場(広島市南区)において、新世代技術「SKYACTIV」に対応したエンジンを増産する。ガソリンエンジン「SKYACTIV-G」とディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」の合計生産能力を、現在の年間80万基から、2014年末までに同100万基に増やす。
マツダは2013年8月27日、本社エンジン工場(広島市南区)において、新世代技術「SKYACTIV」に対応したエンジンを増産すると発表した。ガソリンエンジン「SKYACTIV-G」とディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」の合計生産能力を、現在の年間80万基から、2014年末までに同100万基に増やす。
今回の増産では、既存の建屋内に、汎用性の高いエンジン機械加工ラインを新たに導入する。併せて、これまで直列4気筒エンジン(排気量1.8〜2.5リットルの「MZR」)専用だった組み立てラインを、SKYACTIVエンジンも混流できるように改造するという。
SKYACTIVエンジンの生産は、本社工場に加えて、2013年6月から中国の長安フォードマツダエンジン有限公司でも行っている。さらに、2014年1〜3月期には、メキシコのMazda Motor Manufacturing de Mexico S.A. de C.V.(MMMdM)でも生産を始める予定だ(関連記事:マツダ、メキシコに建設中の新工場でSKYACTIVエンジンの生産体制を強化)。
マツダは、2016年3月期までにグローバルの年間販売台数を170万台まで伸ばすとともに、SKYACTIV搭載車の比率を80%にする計画。そのため、SKYACTIVに対応する自動車部品の増産を進めており、エンジンの他にもSKYACTIV対応トランスミッションの増産も発表している(関連記事:マツダがSKYACTIVトランスミッションを増産、2014年7月に約1.5倍の114万基へ)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- SKYACTIVエンジンは“理想の燃焼”に向けた第1ステップ
マツダの「デミオ」や「CX-5」など、次世代技術「SKYACTIV」を採用した新モデルの販売が好調だ。これらの車両の最大の特徴となっているのが、「SKYACTIVエンジン」による良好な燃費や排気ガス性能である。MONOistオートモーティブフォーラムでは、このSKYACTIVエンジンの開発を主導した、同社パワートレイン開発本部 エンジンプログラム主査の仁井内進氏へのインタビューを前後編に分けてお届けする。今回の前編では、SKYACTIVエンジンの開発の根幹を成す“理想の燃焼”に向けた取り組みについて聞いた。 - 段違いのクリーンディーゼルだから国内市場でも受け入れられる
マツダのSUV「CX-5」の販売が好調だ。この好調さを支えているのは、受注台数の多くを占めるディーゼルエンジンモデルに対する高い評価だろう。SKYACTIVエンジン開発担当者インタビューの後編では、国内市場で厳しい評価を受け続けてきたディーゼルエンジン車をあえて投入した背景や、ディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」の技術詳細について聞いた。 - 新型「アクセラ」は待望の小型「アテンザ」か、魂動+SKYACTIVにHUDも搭載
マツダは、2013年秋以降に発売される新型「Mazda3(日本名:アクセラ)」の車両概要を明らかにした。小型「アテンザ」のような「魂動」デザインの外観に加えて、新世代技術「SKYACTIV」の全面採用による大幅な燃費の向上も期待できそうだ。さらに、エンジン始動と同時にポップアップするヘッドアップディスプレイ(HUD)の採用も予定している。