新型「フィット ハイブリッド」のDC-DCコンバータ!? TDKが第5世代品を開発:TECHNO-FRONTIER 2013
TDKは、「TECHNO-FRONTIER 2013」において、ハイブリッド車(HEV)や電気自動車(EV)の電池パックの出力電圧を降圧する車載用DC-DCコンバータの開発状況を紹介した。現在開発中の第5世代品は、これまでのホンダへの採用実績と2013年後半という出荷時期を考慮すると、新型「フィット ハイブリッド」に搭載される可能性が高い。
TDKは、「TECHNO-FRONTIER 2013」(2013年7月17〜19日、東京ビッグサイト)において、ハイブリッド車(HEV)や電気自動車(EV)の電池パックの出力電圧を降圧する車載用DC-DCコンバータの開発状況を紹介した。
この車載用DC-DCコンバータは、100V以上に達する電池パックの高電圧の電力を14Vに降圧して、鉛バッテリーに充電したり、車載システムを動作させたりするのに用いられている。TDKは、「インサイト」、「フィット ハイブリッド」、「CR-Z」といったホンダのHEV向けに車載用DC-DCコンバータを供給してきた。
現在量産出荷している車載用DC-DCコンバータの最新製品は第4.7世代品で、出力電流が165A、変換効率は92%である。これに対して、現在開発中の第5世代品は、出力電流が100Aと小さいものの、変換効率は93〜95%に向上している。さらに、回路の工夫や部品の小型化によって、車載用DC-DCコンバータの容積当たりの電力密度を、従来比2倍となる2W/1cm3まで高めている。
第5世代品の出荷時期は2013年後半である。TDKの車載DC-DCコンバータがホンダに広く採用されていること、変換効率や電力密度の大幅な向上、出荷時期などを考慮すると、第5世代品は、2013年9月発売予定のホンダの新型「フィット ハイブリッド」に搭載される新開発のハイブリッドシステム「i-DCD(Intelligent Dual Clutch Drive)」に採用される可能性が高い。
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